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【完結】夜遊び大好きショタ皇子は転生者。乙女ゲームでの出番はまだまだ先なのでレベル上げに精を出します  作者: ma-no
十二章 最終学年になっても夜遊び

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307 フォークダンスの狙い


 前夜祭は、フィリップがやらせた卒業生全てのフォークダンスに突入。フィリップもその輪に加わり、女子生徒と楽しそうに踊ってる。

 しかしその楽しい時間も一周すると、音楽は止まる。それと同時に目の前の人物に礼をした卒業生は、生徒会に向けて大きな拍手を送った。


「アハハハ。楽しかったね~? アハハハハ」


 そこに、いつの間にか特等席に登っていたフィリップの笑い声が響いた。


「てか、男子のみんな、さっきの曲で最後だったけど、ちゃんと愛の告白した? 女子のみんなも想いは伝えた??」


 続いての言葉に、卒業生は「しまった!?」って顔で固まった。


「あらら~……最後のチャンスだったのにもったいない。でも、もう時間らしいしな~……生徒会長、もう一曲ぐらいできない? みんなも踊りたいよね? 踊りたいヤツは声を出せ~~~!!」

「「「「「うおおぉぉ~!!」」」」」

「「「「「わああぁぁ~!!」」」」」

「よしっ! 楽団の人、音を奏でろ~~~!!」


 フィリップが叫ぶと、楽団は焦ることなくアンコール。これもプログラムの一部であって、生徒会長のレオナルドがアンコールをする予定だったけど、フィリップが奪っただけだ。

 ただ、フィリップは特等席に残っているから、男子が1人足りない。なのでボエルを代わりに走らせて、フォークダンスは無事再開するのであった……



 フィリップがフォークダンスをニヤニヤ見ていたら、卒業生は様々な顔をして踊り終えた。

 これで全てのプログラムは終了。レオナルドが再び特等席に登り、「卒業おめでとう」と解散を告げる。


 フィリップはその声を聞きながら、さっさと撤退。ボエルを拾って自室に帰って来た。


「いや~。最初はどうなるかと思っていたけど、めちゃくちゃ楽しかったな。オレも3人から告白されちゃった」


 ボエル、学生気分に戻って浮かれ気味。フィリップはまだニヤニヤしてる。


「彼女いるのにいけないんだ~」

「そ、それは……あの場のノリみたいな? 向こうも本気じゃねぇだろ」

「どうだろうね。特に、許嫁や政略結婚が決まっているのに、ノリで告白なんてやっちゃうとどうなるんだろうね~?」

「……は??」


 フィリップの悪い顔を見て、ボエルに嫌な汗が流れる。


「今回の集団ダンスって、殿下は何を狙っていたんだ?」

「さっき言ったじゃん。結婚が決まっている人に、横ヤリを入れるのが狙いだよ」

「はあ~~~!?」


 あまりにも最低な作戦に、ボエルも驚き過ぎてフィリップの胸倉を掴んだ。


「何してやがんだ!?」

「だって……本心を隠したまま結婚させられるのかわいそうじゃない? せめて本心を伝える場を作ってあげただけだよ」

「そんなことしたら、諦めていた恋心が再燃するだろ!」

「プププ。これからどうなるんだろうね~? 家を捨てて駆け落ちかな? それとも配偶者に隠れて浮気かな~? 本家の血筋以外の子供がいっぱい生まれちゃうかも? アハハハハ」

「なんてことしてんだよ!!」


 卒業パーティーは大盛り上がりで終わったのはいいことだが、帝国が乱れることを笑いながらやっていたので、フィリップのことを第二皇子だと忘れて激しく揺さぶるボエルであったとさ。



 次の日は卒業式。フィリップが寝不足だと出席しないと言い兼ねないから、ボエルも説教は程々で良く眠れるようにマッサージまでしたから、2人とも心地良く目覚めた。

 ボエルも前夜祭のことは忘れたかったんだね。


 いつもの制服を着せてもらったフィリップが時間通り部屋を出たら、1階でリネーアと5人組を隊列に加える。でも、5人組は取り巻きというわけではないので、フィリップが「もういいよ?」と言ったが逃げて行かない。

 もうこの際、第二皇子の取り巻きとして卒業したほうが家のためになるかと思って離れる気がないみたい。目も合わせずついて行ってるよ。


 そうして講堂に入ると、フィリップは指定の席に着いていたが、ボエルに耳打ちされたので外で待機。すると、豪華な馬車が近付いて来た。


「父上、お兄様、お姉様。お忙しいなかご苦労様です」

「うむ」

「フィリップ。卒業おめでとう」

「おめでと~」


 皇族の登場だ。フィリップは腐っても第二皇子だから、出迎えは責務。あまり多いと対応が面倒なのか、教師陣と生徒会がフィリップの後ろで頭を下げている。

 その者たちにフレドリクとルイーゼが対応していると、皇帝が近付いて来てフィリップの頭を撫でた。


「昨夜のこと聞いたぞ。よくやったな」


 そしていきなり褒められたので、フィリップはなんのことかサッパリわからない。どちらかというと怒られるようなことをしたと思っていたから混乱だ。


「なんのこと?」

「ダンスだ。あのような風習を壊すようなやり方は、フィリップ以外、思い付かないはずだ」


 皇帝は前夜祭の情報を仕入れていたが、生徒会がやったと報告を受けても信じられなかったらしい。


「目的は、一昨年前にルイーゼがフレドリク以外の男と踊ったから、それを上書きしようとしたのであろう? 辺境伯に近しい者もパートナーにするとは、よくやってくれた」

「あぁ~……」


 ダンマーク辺境伯派閥の者をパートナーに選んだことは、皇家との仲を取り持つ為だったのは当たりだけど、フォークダンスは完全に悪ふざけ。フィリップも皇帝に言われてそんな効果があったのかと、今ごろ気付いた。


「バレた? さっすが父上~」

「……珍しく素直に認めるのだな」

「た、たまにはね……」


 なので正直に言って怒られたくないから皇帝に乗っかったら、逆に疑われてしまったフィリップであったとさ。


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