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【完結】夜遊び大好きショタ皇子は転生者。乙女ゲームでの出番はまだまだ先なのでレベル上げに精を出します  作者: ma-no
十二章 最終学年になっても夜遊び

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299 呪いの手紙の犯人


 男子生徒の手紙を返却した翌日も、フィリップはサボリ。女子生徒の手紙を読んで、フィリップ基準で仕分けする。

 お昼頃には終わったので、そこからはボエルと批評会。ボエルの気に入った文章を読んでもらったけど、フィリップには伝わらず。フィリップが選んだ手紙を読んだら、2人して大笑いだ。


 そんなことをしていたら授業の終わる時間はとっくに過ぎ、リネーアがマーヤを連れて訪ねて来た。


「あ、リネーア嬢。ちょうどいいところに来てくれたね~」

「ちょうどいいですか? 用件の前に、殿下に聞きたいことがあったのですけど」

「ん~? そうだね。忘れる前に言っちゃって」


 リネーアの質問は学校のこと。今日の男子は騒がしく、フィリップのことも話題に上がっていたから、何かしでかしたんじゃないかと聞きに来たみたいだ。


「プププ……原因はアレしかないよね~?」

「ああ……学校は大丈夫だったか? 男子は荒れてなかったか??」

「荒れていたと言えば荒れていましたけど、笑ってる人が多かったですね。いったい何をしたのですか?」

「殿下がな~……」


 ボエルから語られる、手紙返却事件。リネーアとしては何が面白いのかサッパリわからなかったようだけど、ボエルが書き写していたベスト10までのラブレター風の手紙を読むと、笑いながら目を擦っていた。

 ボエルがこっそり書き写していたフィリップの悪口集は、特に……ちなみにフィリップの頭をタンポポに例えていたトールビョルン君は、目立たないように46点にしたから、狙い通りあまり回し読みされていないんだって。

 リネーアたちはめっちゃ笑ってるけど……


「これに点数を付けて返したから、みんな笑っていたと言うワケだ。てか、喧嘩とかになってなくて安心したよ」

「フッ。フフ……だから馬鹿皇子と言いながらみんな笑っていたのですね。フフフフフ」

「僕、関係なくない? 書いたのあいつらだよ??」

「こんな返し方、誰も思い付かないですも~ん。あはははは」

「だったら天才じゃない? なんで馬鹿にされるんだよ~」

「「「あはははは」」」


 馬鹿皇子と言われたことが引っ掛かったフィリップがツッコムと、さらに笑いが膨らむのであったとさ。



 3人に散々笑われたフィリップが頬を膨らませていたので、マーヤが「こいつ、第二皇子だった!?」と顔を真っ青にしてから、リネーアにも伝染。

 誠心誠意謝罪していたけど、隣でボエルがまだ笑っていたから、2人で飛び付いて口を塞いだ。


「そ、それで、殿下の用件とはなんでしょうか!?」

「ああ~……これ読んでくれる?」


 リネーアたちの不幸を知っているフィリップは責められないので、ボエルだけ睨みながら5通の手紙を手渡した。


「凄く酷い手紙ですね……殿下にこのような手紙を寄越すなんて許せません!」


 フィリップはこう見えて、リネーアのヒーロー。そのヒーローが悪く言われているのだから、怒りの表情で立ち上がった。


「あ、僕的には面白い手紙だから怒ってないよ? だからリネーア嬢も一旦落ち着こっか」

「は、はあ……」


 でも、すぐに鎮火。怒って損したと思いながらペタンと腰を落とした。


「頼みたいのはね。これ、たぶん偽名だと思うの。だから、この手紙の中から、同じ筆跡の人を探して欲しいの」

「犯人探しですか……でも、どうやったらいいかわかりません」

「うんとね。この文字の(くせ)とかをね……」


 フィリップは各手紙のわかりやすそうな文字をピックアップすると、止め()ね払いの癖を注意するように言って、手分けしてスタート。

 難しい作業の上に素人揃いなので、4人掛かりでも3日も掛かってしまった。



 呪いの手紙の犯人は10人まで絞れたので、次は職員室に乗り込んで脅し。生徒全員の名簿を催促して、ムリヤリ提出させる。

 やり方は、1人の教師に金貨を積んで、大声で「いつもありがとう」と言うだけ。それだけで「なんのことですか!?」と焦りまくって言うことを聞いてくれたとのこと。

 ちなみに、名簿ぐらいなら第二皇子だったらいくらでも貸し出ししたんだって。それでも金貨は皆に1枚ずつ渡して口止め料にしてたけどね。詐欺で稼いだお金だし……


「名前は絞れたのに、なんでこんなことしてんだ?」


 自室に戻ると、ボエルは不思議そうにフィリップに質問し、リネーアたちもウンウン激しく頷いている。


「まだ2人に1人だから、名簿で確定できないかと思ってね~……あ、やっぱりこの名簿、派閥まで載ってる。そりゃ、先生も気になるよね~」

「「「派閥??」」」

「まぁ名簿で名前を照らし合わせてみよう」


 ひとまず手分けして、容疑者の名前を名簿に照らし合わせると、派閥の長の名前を容疑者の名前の横に記入する。


「やっぱりね~……誰が犯人か、一目瞭然でしょ?」

「ああ……」

「「はい……」」


 10人の容疑者を、派閥で分けると5人以外はバラバラ。ボエルたちも、フィリップの言葉に息を飲んだ。


「犯人はダンマーク辺境伯で決定だ」


 そう。フィリップを呪詛で殺そうとしていたのは、皇家に一番恨みを持っているダンマーク辺境伯。こんな大それた事を知ってしまったボエルたちは大後悔だ。


「つ、つまり、ダンマーク辺境伯様は、婚約破棄されたことを恨んで、女子生徒にやらせたってことか?」

「それはないでしょ。この子たちが勝手にやったんじゃない? ちょっとした嫌がらせだと思うから、このこと誰にも言っちゃダメだからね?」

「「「う~ん……それでいいのかな~?」」」


 でも、フィリップは特に気にする素振りもないので、「皇帝陛下に報告しないといけない案件なのでは?」と、フィリップの代わりに心配する一同であった。


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