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【完結】夜遊び大好きショタ皇子は転生者。乙女ゲームでの出番はまだまだ先なのでレベル上げに精を出します  作者: ma-no
十二章 最終学年になっても夜遊び

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295 派閥は面倒くさい


 フィリップの誕生日パーティーも夜の帝王の誕生日会も終わり、キャロリーナやボエルともマッサージで祝ってもらったら、年末年始の皇族のお仕事。

 祝賀式典では例の如く、長い長い行進を見させられ、長い長い説教を聞かされ、長い長い万歳を見て、貴族のオッサンだらけの立食パーティーに出席したら、フィリップはフラフラで帰宅。


「何もしてねぇクセに……」

「座ってるだけで地獄なんだよ~。ボエルも同じ立場になれば絶対疲れるって~」

「オレはずっと立ってたんだが?」

「あ……近くにいたのか……足、揉もっか?」


 でも、ボエルのほうが疲れることをやっていたので、マッサージのお仕事。フィリップは足だけで終わらず、あっちのマッサージをしてから眠るのであった。



 翌日からは、派閥のパーティーに出席するお仕事。フィリップはブーブー言ってはいたが、知り合いに会える数少ないチャンスなので、このために仮病も使わず我慢して出席している。

 一軒目は例年通りダンマーク辺境伯派閥のところだけど、今回も屋敷でのパーティーは自粛して、ナンバー2の屋敷で。当主のホーコンも出席していたが、ずっとフレドリクとルイーゼを見詰めていたから、まだまだ怒っていそうだ。

 フィリップはついでにイーダとマルタを捜してみたけど、見付からず。きっと今ごろ2人はダンマーク辺境伯の領地で、エステルと一緒に呪いの宴でも開いているのだろうと諦めるしかなかった。


 次に気になる派閥は、レンネンカンプ侯爵派閥。数は多いがどことなく暗い。派閥の長でレンネンカンプ侯爵家当主が死んだのだから、皆、気分が滅入っているみたいだ。

 そこでひとつ質問。フィリップは去年の記憶がまったくないので、これで例年通りの数なのかと聞いたら、フレドリク(いわ)く、3割減とのこと。皇帝の不安が的中し、離れる貴族が続出しているそうだ。


 離れた貴族がどこに行ったかは、フィリップはコッソリ調査。とあるパーティーで知人が前に来たので、探りを入れる。


「あれ? エイラとダグマーって、ここの派閥だっけ? また上からの指示で調査してるの??」

「いえ。私の夫は元々皇太子殿下寄りの中立派閥でしたのですが、一度離れたほうがいいということになり、完全な中立派閥に鞍替えしたそうです」

「私の夫も同じです。皇太子殿下寄りの中立派閥でしたが、様子見でこちらに厄介になることにしたそうです」

「ちょっと待って。皇太子派閥って何個もあるの? 2人の派閥の違いってなに??」


 どうやら皇太子派閥でも一枚岩ではないらしい。簡単にいうと、派閥の長が力を持っているかどうか。その派閥の長がどれだけ皇太子と親密かで立ち位置が決まるので、五つぐらいの派閥でバチバチやっているらしい。

 エイラとダグマーの夫が加入している派閥は中立派閥なので、皇太子派閥の数と比べると桁が違う。人数は中規模から小規模の派閥が乱立しており、皇太子寄りもあれば第二皇子寄りだったり完全な中立もあるとのこと。

 その「寄り」って表現にも5段階ぐらいあるから、フィリップもチンプンカンプン。2人の元派閥の違いも「どうでもいい」ってぐらいの違いしかないもん。


「よくわからないけど、中立派閥に貴族が流れてるってことで合ってる?」

「そうですね。皆さんすぐにでも動けるようにしているみたいです」

「いまは混迷を極めているので、誰の下につけばお家が生き残れるかわかりませんからね」

「それもこれも聖女ちゃんのせいか~……近々結婚式あるけど、みんな祝福してるの?」

「「結婚じたいはおめでたいと思っております」」

「マジか~。また城が荒れそうだ~」


 だいたいの情報は集まったので、フィリップはグチグチ。今までの苦労話を披露してみたが、エイラとダグマーは信じられないらしい。


「「殿下がメイドたちの仲を取り持っているって本当ですか?」」

「そうだよ~? もうね。噂話では、僕は最低な人間になってるの~」

「聞いてはいましたが、いつも通りの話でしたよね?」

「ええ。私の知っている殿下のままでしたよ?」

「僕って、2人にはどう見えていたの??」

「「お馬鹿でエッチなお子様です」」

「否定できないけど~~~」


 残念なフィリップ。2人の前ではそう演じていたし、噂話の大半はそのことで溢れているのだから評価も変わらない。この日フィリップは、自分のキャラ設定の仕方を失敗したと初めて気付いたのであっ……


「エイラにもちょっとは責任があるのでは? あのこと報告書に載せなかったら、僕もエロ皇子とか言われなかったんだよ~」

「そ、それは仕事でしたので……」

「エイラ様は悪くありません。殿下は初対面の私になんと言いました?」

「はい。僕が悪う御座いました……」


 マッサージを教えたエイラに責任転嫁しようとしたけど、ダグマーは自分から誘ったので、結局「エロ皇子」と呼ばれ出したのは自業自得だと反省するフィリップであったとさ。



 ちょっと長く喋り過ぎた2人が去って行くと、フィリップは「助かった~」と残りの時間をダラダラやり過ごす。相変わらず貴族のお誘いは塩対応だ。

 そうしていたら、最後のほうで何故かエイラとダグマーが周りに押されて再びフィリップの前に立った。


「どうかしたの?」

「あの……もしよろしければ第二皇子派閥を作ってもいいかと聞いて来いと、上に言われまして……」

「殿下の答えはわかっています。名前だけでもと上から言われまして……」

「その上のヤツ、僕の前に連れて来~~~い!!」


 ここまで2人が親しいのなら、中立派閥もワンチャンあるかと無茶振り。フィリップが怒りを(あら)わにいきなり怒鳴ったモノだから、カッパみたいな頭の派閥の長はトイレに駆け込んで出て来ないのであった。


 だってフィリップの前に立つと言うことは、皇帝と次期皇帝がガン見するのは確実なんだもの……


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