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【完結】夜遊び大好きショタ皇子は転生者。乙女ゲームでの出番はまだまだ先なのでレベル上げに精を出します  作者: ma-no
九章 物語が終わるまで夜遊び

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203 黒幕?


 毒殺事件を止めたフィリップは食堂に戻って「いっぱい出た」と言ったらお咎めなし。いや、ボエルたちに引かれてた。トイレの話はお下品だもん。

 フィリップの命令でまだ食べていたコニーには「いつまで食べてんの?」とか言って、さっさと帰宅。コニーは残りを掻き込んで、慌てて追いかけていた。ボエルには「お前のせいだろ」と怒られていた。


 寮に戻ってダラダラしていたら、今日は1階の食堂でディナー。フィリップがこんな位の低い食堂で食べるのは初めてなので、どよめきが起こっていた。

 ここに来たのはもちろん毒殺の阻止。フレドリクはルイーゼたちと楽しく喋っていてフィリップに気付いていないので、1人で食べていたコニーの前にドカッと座って適当な料理を頼む。


「あの……何か御用でしょうか?」

「特にないけど……あ、1人で食べてるんじゃないかと見に来ただけ。リネーア嬢はいないの?」

「彼女は部屋で食べると言ってましたけど……いま理由を作りましたよね?」

「なるほどね~……一緒に食べる曜日でも作ろっかな? たまにはそんなことしないと取り巻きっぽくないもんね」

「それは助かりますけど……」

「何曜日にしよっかな~」


 取って付けたような理由は、コニーでも簡単に看破。しかしフィリップは、聞く耳持たずで適当にブツブツ言って、あとのことは料理を持って来てくれたボエルに丸投げ。

 ボエルとしては、ボッチのフィリップが友達を作ろうとしていると勘違い。フィリップの案を絶賛して、スケジュール管理はしてくれるらしい。

 けど、毎日食事のスケジュールを入れようとしていたので、ディナーは週一とフィリップが決めていた。


 ここでも急いで食べたら、フィリップはルイーゼに渡る飲み物を交換。隠れて見ていたエステルが怒った顔で帰って行くのを確認したら、ボエルと一緒に跡を追った。


「なあ? 殿下はいったい何をしてんだ??」

「特に何もしてないよ」

「今日はらしくない行動ばかりしてんじゃねぇか。エステル様を追ってるってことは、やっぱり心配なんだよな?」

「珍しく鋭いね~……そんなとこだよ。でも、見る限り修復は難しいかも」

「だよな~……オレでもわかる」

「僕ができることは、エステル嬢が変な気を起こさないか見張るぐらいかな?」


 フィリップはウソを重ねまくってるのに、ボエルは信じてしまう。


「それはありそう……もしも刃傷沙汰になったらオレが飛び出すから、殿下は何もするなよ?」

「プッ……その時は頼むよ。こんなに忠義に厚い従者がいて、僕は幸せ者だ~」

「なんで一瞬笑ったんだ? 絶対、忠義とか関係ないよな?」


 なので笑いを(こら)えるのに大変なフィリップと、それに薄々気付きはじめたボエルであった……



 その夜、フィリップはイーダの部屋を訪ねようとベランダを移動していたら、とある部屋のバルコニーから何かが飛び出したので、フィリップはさっと身を隠した。


「位置的に、悪役令嬢の部屋か? 何を投げたんだ??」


 下に落ちた物が気になったフィリップは、柵から少し顔を出してすぐに引っ込めた。


「人がいたな。てことは、連絡役か何かかな? つ~けよっと」


 フィリップはこっちのほうが面白そうと、目的を変更。不審者が走り出したのを確認したら、1度屋上まで登ってからエステルの部屋の覗き。

 もう部屋に戻っていたので、後ろ髪を引かれる思いで大ジャンプ。ネグリジェ姿を見たいとか夜這いをしたいとか、欲求がフィリップに襲い掛かったらしい。


 そんなフィリップだが、追跡は慎重に。不審者の走るルートを建物の上から見ながら追い、貴族街に入ると他人の家の屋根を飛び交っている。


「なんで門番は素通りさせたんだ? 物語には出て来なかったけど、毒殺犯のバックには貴族がついてるのかも……なるほどね。そういうことだったんだ~」


 乙女ゲームでは、エステルは毒殺犯を経由して最高の暗殺者を雇い、フレドリクたちが暗殺者を倒したあとに、毒殺犯が追い詰められて全てを語ることになる。

 フィリップとしてはこの件はあまり深く考えてプレイしていなかったので、エステルの父親が手引きしたのだろうと思っていた。しかし、ダンマーク辺境伯は数日前に領地に旅立ったとイーダから聞いたから犯人から外れる。


「ということは、悪役令嬢が皇后になると美味しい思いができる人が、黒幕か。ま、どっちが先に声を掛けたかで黒幕が変わるな。面白くなって来たぞ~」


 フィリップが考察しながら追跡していたら、不審者は立派なお屋敷の裏口から入って行った。そのお屋敷の屋根に飛び乗ったフィリップは、待つべきかと悩んだが、バルコニーの窓を氷魔法でピッキングして忍び込んだ。

 ドッキドキのフィリップは広い屋敷内を忍び足で歩き、1階の灯りが漏れている部屋のドアに耳を当てて盗み聞く。


「う~ん……誰かは怒ってばっかだな。あ、やっぱりヒロイン暗殺に関与してる人っぽい。失敗続きで悪役令嬢が怒ってるみたいなこと言ってるし……お? 世界最高の暗殺者を雇うみたいだ。こいつが本当の繋がりがあったヤツか~……毒殺犯は、尻尾切りされたんだ。なかなかどうして、悪知恵が働くヤツじゃ~ん」


 ここまで聞けたらフィリップはコソコソ撤収。誰の家かはわからないので、適当な部屋の机を漁り、何通かの手紙を拝借してから屋敷から脱出したのであった……


「イーダを起こすのもな~……娼館寄ってから帰ろっと」


 イーダとマッサージするつもりだったフィリップは、欲求を我慢できずに寄り道して帰るのであったとさ。


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