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【完結】夜遊び大好きショタ皇子は転生者。乙女ゲームでの出番はまだまだ先なのでレベル上げに精を出します  作者: ma-no
六章 夜遊び少なめ

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138 服従


 フィリップがイーダを落とした翌日の夜。約束通り、フィリップはイーダの部屋を訪れた。


「どこから来てるのですか?」

「……窓??」

「それは見たらわかるんですぅぅ」

「まぁそんなこといいじゃない。始めるよ~?」

「あんっ……」


 どう考えても人が侵入できない場所からフィリップが入って来たので、イーダも不思議に思って質問したけどフィリップは答えず。さっそくマッサージを始めて黙らせた。


「ところでぇ~。どうやって私の部屋を知ったのですかぁ~?」

「知り合いに聞いた。第2ラウンド突入~」

「あ~んっ……」


 不利になりそうな情報は出さないフィリップ。ちなみにイーダの部屋をどうやって突き止めたかというと、寮の管理人室を漁って名簿を見たから。

 初日はイーダの部屋だけ確認して、翌日にベランダから入ったけど、間取りがわからなかったから寝室を探すのに手間取ったんだって。


 ちなみにちなみに、エステルの親友2人からイーダを選んだ理由は、消去法。マルタは巨乳だけど膨よかなのでフィリップのタイプではないってだけ。

 イーダは胸はないけど、身長はフィリップより少し高いぐらいなので、今まで遙かに大きな女性としかしていなかったフィリップは「フィット感バッチリだな」とけっこう気に入ったみたいだ。


「フゥ~。気持ち良かった。そろそろ帰るね~」

「は……待って!」


 マッサージを終えてフィリップがベッドから出ようとしたら、イーダが腰に抱きついて止めた。


「なに? もっとしてほしいの~??」

「いえ。今日はもう、大丈夫です……」

「してほしそうな顔だけどね~」

「そ、そんなわけは……ありますけど。それよりも、私たちの関係を聞きたくて……」

「関係??」


 イーダの受け答えに、フィリップは「したいんだ」とツッコミたかったけど、イーダは涙目になっていたので真面目に考える。


「まぁ、体の関係だね」

「そ、そうですよね……」


 でも、フィリップの答えは酷い答え。イーダも何かを期待していたのか、力が抜けた。


「でも、在学中に子供ができたら責任取るよ」

「せ、責任とは?」

「結婚する。父上を説得するのは大変そうだな~。子供がいたら大丈夫かな?」

「本当ですか!? ううぅぅ……」

「なに泣いてるの。もう一回しとく? したいって言ってたよね??」

「うう。うう」


 フィリップが自分のことを考えてくれていたと嬉しくなって、イーダは泣きながら第3ラウンドに突入するのであった。



 翌日、最上級生のクラスでは……


「昨日は辛そうでしたのに、今日はやけにご機嫌ですわね」


 イーダは頭の上に花が咲いているように見えるほど上機嫌。クラスメートのエステルもさすがに気になって質問してる。


「最近、何かありまして?」

「それがですね。フィ……」

「フィ??」

「私の領地にいる、フィーって呼んでいた姉のような親戚のような友達が、おめでたと手紙をもらいまして、嬉しくなってしまったのです……」


 イーダはフィリップの名前を出しかけて、苦し紛れの嘘。架空のフィーという人物は、説明を聞く限りまったくの他人だな。


「えっと……親しい友達がおめでたなのですわね。それは喜ばしい限りですわね」

「はい……」

「急に暗くなりましたけど、どうかしましたの?」

「いえ! どんな子供なのかな~? かわいい子なのかな~?」


 というやり取りがあったその夜。イーダの寝室にフィリップがまたやって来た。


「なんか暗くない? 大丈夫??」


 そのイーダはというと、ベッドの上で体育座りしているので、フィリップもクリスティーネで経験済みだから何かあったとすぐに気付いた。


「子供ができたら、私たちは結婚するのですよね?」

「まぁ……できたらね」

「それって、エステル様への裏切りなのでは!?」

「なになに? どういうこと??」

「ですから~……」


 エステルが置かれている現状を涙ながらに説明するイーダ。

 どうやらエステルは、フレドリクから距離を置かれているとのこと。理由はルイーゼ。ルイーゼに厳しく当たっていたことが原因で、エステルの立場が危ぶまれているらしい。


「へ~。そんなことになってるんだ~……」


 その説明を聞いたフィリップは、イーダを抱き締めながら悪い顔。フィリップは説明なんて聞かなくても現状なんてとうにわかっているし、裏切り行為をしているとイーダが気付くのを待っていたからだ。


「それなのに僕とイーダが結ばれたら大変だね~。怒ったエステル嬢に縁を切られちゃうかもね~」

「ううぅぅ……私はどうしたら……ううぅぅ……」

「そうだね~……僕ならエステル嬢の力になれるかも?」

「ほ、本当ですか!?」

「第二皇子だも~ん。それなりに権力あるも~ん。ま、イーダが情報を流してくれたらだけどね」

「流します! エステル様を助けてくださ~~~い!!」

「いいよいいよ。僕に任せてくれたまえ」


 こうして絶対服従のスパイを手に入れたフィリップであった……


「あの……そこでやめられると……」

「んん~? 何をやめられると困るのかな~??」

「あの、その……」

「ちゃんと言ってごらん? じゃないと御預けだよ~??」


 あと、フィリップ好みのエロイ女に改造できる、ちょうどいいお相手を……


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