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超人クラブ 先生(リサーチャーフェイバリット)の実力 その3

佐藤仁は無機質な部屋の簡素なベットの上で目を覚ました。

学校から帰って来て玄関前で黒いコートを着た紳士に

県民会館までの道を尋ねられた所までは覚えている。

丁寧に説明してから家の鍵を開けようとした所で後頭部に打撃を

受けて昏倒した。その後車に乗せられてどこかに運ばれたらしい。


所持品は何一つなく服装も学校の制服のまま。

両手は頭の上のベットの柵に固定され身動きならない。

つかまってからどのくらい時間がたったのか解らないが

体に力が入らない上に、手が同じところ長時間固定されたために

両腕が痺れているのが判る。


リミッターの眼鏡は智花が預かっているから、

超能力は使い放題のはずなのに全く発動しない。

試しに縄でくくられた手を外そうと精神を集中させてみるが

引きちぎる事は出来なかった。


「あっ、起きた?じん、君たちはYellowイエロー Monkeyモンキーだって聞いてたから

 どんなに黄色いかと思ってたけど意外と君は色が白いんだね」

話しかけてきたのは壁のボードに向かって

ナイフ投げの練習をしていたアレンだった。

侮蔑ぶべつの言葉を聞いてひとしは不機嫌に口を閉じる。

Yellowイエロー Monkeyモンキーは外人が日本人をさげすんで使う言葉だ。


「Are you feeling good?(気分はどう)?っていいわけないか」

「ふざけんな!どういうつもりだ?何なんだよ、この縄はやく外しやがれ!」

じんは口が悪いなぁ。もう少し、Behave yourself.(お行儀よくね)」

「ジンじゃない!ひとしだ。お前、ワザと言ってるだろう」

「だって、ジンの方がcoolかっこいいでしょ、お酒みたいで」


「ふざけるな。人を騙しやがって、バトルってのは嘘っぱちかよ。」

「僕は本当に君とバトルがしたかった。でも」

彼は口をつぐむと部屋の扉の方を見やった。そこに白衣を着た

一人の女性が腕を組んで立っている。見るからに白人だ。

「もういいわ、アレン、まだ怒鳴る元気があるなんて

 あなたには薬が足りなかったみたいね。Mr.佐藤」


彼女はアレンに向かって顎をしゃくる。出ていけの合図だ。

「Yes, Sir Doctor」

「NO,Say professor」

「Yes、Professor Grom」

「Allen's worthless of experimental body.」

その言葉に反応してアレンは顔をあげて何か言いたげに教授を見るが

彼女はアレンを無視した。

アレンは持っていたナイフをボードに放って素直に席をはずす。

彼の姿が見えなくなってから仁は怒気を含んだ声で尋ねた。


「あんた、俺に何をした」

「筋弛緩剤を注射したのよ。まともに動けないでしょう」

「こういう状態を日本じゃ拉致監禁っていうんだ。犯罪だぞ

 わかってんのか」

「ええっ、そうね.でも仕方ないのよ。」

「何が」

「本物のリアム・ローレンに会うためにはね」

……リアムって菊留先生の事か?

先生に一体なんの用があるって言うんだ。

「ふふっ、理解できないって顔してるわね。

 出来るわけないわ。だって、私とリアムの前世の話ですもの」


女は謎めいた笑みを浮かべ仁の顔を覗き込む。

仁は表情を悟られまいとして女の視線から顔を反らした。


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