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超人クラブ アナザー その254
裕也は足元に置いたスクバを肩にひっかけて、小走りで弓道場を出ていこうとした。
先輩は見とがめて裕也に声をかけた。
「葛城、どこへ行く。まだ、部活は終わってないぞ」
「すみません。今日は帰らせて下さい。事情は後で説明します」
振り返った裕也は先輩に向かって一礼すると、出口に向かって二、三歩あるきかけて思いついたようにくるりと振りむいた。
「角田先輩、僕の代わりに要の事守って下さい。よろしくお願いします」
言いながら深々と頭をさげた。
「なんだ。その口調。ナイト気取りか……」
「さっきのは陰陽師が要を攻撃したものです。ほんとなら僕が要を守りたい所だけど、今は無理なんです」
揶揄したつもりが真顔で切り返されて先輩は口をつぐんだ。
「僕が接触した事で要は攻撃対象になってしまった。安全を確保する当面の間。
とっても残念だけど要を貴方に託すしかない」
「攻撃?一体何に攻撃されてるんだ」
「それは、言えません」
「勝手だな。重要な情報は一切なしか。何故、僕に守れと?」
裕也は俺をちらりと見て意味ありげに言った。
「だって、貴方は普段から要の保護者をしてるでしょう?」
ガンと頭を鈍器でなぐられたような気がした。
保護……俺、先輩に保護されてるの?
そんな!……俺の方が先輩を保護してるつもりだったのに……。
何気に先輩もちらりと俺を見た。




