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超人クラブ アナザー その252

自分の足元に目線を落としたとたん、動悸が激しくなった。

吐き気と軽い酩酊感を伴って息があがっていく。


次に、半端ない脱力感とめまいが襲ってきた。

立ち上がろうとして膝に力が入らず椅子の前にしゃがみ込んだ。

椅子を支えにして再度立ち上がろうと試みるが体が弛緩していう事をきかない。


この感覚。生命エネルギーを抜かれたあの時と同じだ。

椅子の台座に右手を預け肩で息しながら裕也を見た。


俺の隣で立ち上がった裕也は眼を見開いていた。

明らかに動揺している。


「要!大丈夫?」

彼はそう言いながら俺を支えようとして手をひっこめた。

弓道場の中を探るように見渡し、的場の方へ視線を移して、裕也の眼が鋭くなった。

的場の屋根の後ろに見える木々の枝に一羽のシラサギが止まっていた。


サギはくちばしを二、三度上下させた。

裕也は口元に二本指を立て、呪を唱えた。

「界を隔てよ、結!」


上へ跳ね上げた指先、シュンという音とともに俺と裕也を囲む透明な結界が現れた。

刹那、弓道場のあちこちから「パン!パン!パン!」と家鳴りがして建物全体がゆらいだ。

的場から一直線に地面の土を跳ね上げた衝撃波はバチバチバチッと結界の壁を這い上がり空中で消滅した。その直後、亀裂のはいった結界はガラガラと崩れ落ち地面に接触する前に消えた。


「きゃっ、何?」

「やっ、こわい地震?」

「ひゃぁっ、家鳴りだ。すっげぇー音」


あちこちで短い悲鳴があがった。

部員たちは弓を射るのをやめてきょろきょろと周りを見回している。

裕也は口を一文字に引き結んでサギを見つめていた。



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