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超人クラブ アナザー その244
「アイツ、部長に勝負を挑むなんて怖いもん知らずだな」
「勝てるわけないよ。だって部長だよ。部長」
「去年と今年の大会、総なめ、個人戦はすべてぶっちぎりで優勝してんのに」
部員たちはひそひそ声で大会の数をカウントしていた。
8月 県西部地区大会
10月 県高校新人戦
12月 高校生弓道大会
1月 初射会
2月 建国記念弓道大会
3月 春季弓道大会
8月 県西部地区大会
現在九月だから去年の大会を加えて都合、七回優勝したことになる。
相当な腕前だ。そんな部員の言葉は全く耳にはいってなかったらしい。
「それで、角田先輩、僕が勝ったら」
そこで裕也はワザと一呼吸置いた。
明らかに挑戦ともとれる口調で
「『高森 要』を僕にください」
堂々と、それも公衆の面前でにやりと笑って彼は言い放った。。
案の定、再び部員たちの間にざわめきが起こった。
「高森要をくださいだってぇ」
「何、これ、うけるー。」
「リアルBL?」
「なんかわかるような気がする」
『わからんでいい。わからんで』俺は部員たちの言葉に勝手にツッコミをいれる。
彼らの声はあくまでも小さい。だけど力いっぱい頭に響いてくる。




