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超人クラブ アナザー その225

「でもな。選ばれれば結構悲惨だぞ。生涯独身を貫き、主と為に生き主とともに死ぬ」


「……時代錯誤な死生観ですね。武士道みたいな?」

「うん。あいつらちょっと特殊な連中だから」


あいつらって……陰陽師の組織の事か?

先輩は改めて俺を見ると勿体ぶってコホンと一つ咳ばらいをした。


「葛城一族は昔、奈良の葛城山を修練所とする陰陽師の一派だった」


「もともとは都を守護する役割をになっていたけど、

 明治時代に政府の要請で東北の守りを固めるために、蔵王連峰に移り住んだと言われている」

「へぇ。詳しいですね」


「葛城裕也はその一門を束ねるかりそめの当主という事らしい」

「仮初の?」



「後は継いだものの、まだ正式にお披露目はしてないから」

「なるほど……」


「披露するときには相方と後ろ盾の披露も一緒にやる」

「後ろ盾って?」


「後ろ盾は財界や政界の大物が呼ばれる事が多いらしいな」

「披露宴なんて、なんだか結婚式みたいですよね」


「実際、結婚式みたいなもんだぞ。親類縁者みんな呼んで」

「先輩、見た事あるんですか?」


「だから、その遠縁の親戚に呼ばれて出席した。俺、当時七歳のガキだったけど」

「……ちょっと待ってくださいよ。それを葛城裕也が俺に望んでるって事ですか」


「うん。葛城裕也の頭ン中のぞいたらそういう計画になってた」


まじか。冗談じゃないぞ。


「俺、陰陽師の相方なんて絶対やりませんよ」

「なぜ」


「いくら望まれても無理です。」

「だから、なぜ」


「当たり前でしょう。いつか、俺は向こうに帰るんだから」


バンとテーブルを叩いてソファから立ち上がった。

佐藤先輩は真顔で言った。


「別に向こうに帰る必要ないだろ」


俺は眼を見開かせた。

そんな事を言われるとは思わなかった。




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