超人クラブ アナザー その203
「……どうしていいかわからないんです。こんな気持ち初めてで」
「そうですか。君は湧き上がってくる感情に戸惑いを覚えているという事ですね」
「俺、いったいどうすれば」
「玉砕覚悟で告白するか。胸に秘めるかの二択です」
「……」
「彼に受け入れる気持ちがあるかどうかわかりませんが」
「……先生」
「私からこうしなさいとは言えません」
「先生は意地悪です。俺の問いに答えてない」
「高森君。正解がないものは答えられないのが当然でしょう?
胸に秘めたままでもいい関係は築けます。どちらを選ぶかは君次第です」
「向こうではこんな気持ちにならなかったんです。でもこちらでは、俺……どこか変なんでしょうか」
「……向こうではならなかった?」
「向こうの方がもっとたくさん先輩と一緒にいたんです。
学校、塾、部活、登下校。土日も宿題を見て貰ったりしてました」
「……すごい密着度ですね。でも恋愛感情はなかったんですね」
「はい」
「こちらの角田君はなるべく人と距離をおいて、かかわらないようにしていますが」
「……」
「実の所、昨日、彼が君をお姫様だっこして自宅に運ぶと言った時は少々驚きました」
「……なぜですか」
「角田君は人に触れられるのを極端に嫌うからです」
「き、きらう?だって、先生。昨夜、角田先輩はそのぉ……俺に添い寝してくれたんですけど」
「……添い寝、ですか」
先生はしばし沈黙した。




