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超人クラブ アナザー その199
心がふわふわする。
先輩の一途な眼差しが、その風情が。
極寒の地でたった一輪だけ咲いた白百合のようで……。
手折ってしまいたい。
自分だけのものにしたい気持ちに駆られて。
俺は高ぶった気持ちを静めるために深呼吸して畳に視線を落とした。
「だから、高森が葛城裕也に生気を奪われた時、腹がたった。
もしかしたら死ぬんじゃないかってすごく心配になった。僕がなんとかしないとって思ったんだ」
「……ありがとうございます」
「他人に対してこんな気持ちになったのは初めてだ」
俺だって、初めてだ。こんな感情。
よりによって男性にときめくなんて。
あーっ、ほんとに聞くんじゃなかった!
聞いたが為に自分の気持ちに気づいてしまった。
ばか、自分の馬鹿!
これはそのアレだ。
きっと思春期特有の気の迷い。
きっとそうだ。
俺は立ち上がった。




