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超人クラブ アナザー その176


「高森は?」

「ご想像のとおりです。今日一日、電源入れるつもりありませんでした」

俺はケータイのストラップをぷらぷらさせて胸をはって宣言した。

『ゴン!』とゲンコツが落ちてきた。


「偉そうに言うな」

「痛いじゃないですか。佐藤先輩」

「電源入れないお前が悪い」


でもへたに電源なんか入れて行動して見ろ。

劇団や学校の知り合いからコールがかかるかも知れない。

それは俺の知らない奴らだ。対応なんかできない。

第一、今日は遊びに来ているんだ。折角のお楽しみを邪魔されてたまるか。


「そうか。まっ、許してやろう。お前の言い分、解らんでもないしな。

 でも、今日はもう閉園かもしれないぞ」

「どうしてですか?」


「園入り口のカフェで爆発があった。一階部分のガラスが全部割れたんだ」

「カフェで?......詳しいですね」

「見てたからな。清算すまして店を出た直後だった」

「その後、警察やら、消防やら、救急車が出動して」


そう言えば、サイレンの音が三点セットで鳴ってたような気がする。

でも、意識してなかった。

俺は目の前の野次馬軍団をかわすので精いっぱいだったのだ。


突然、ぐらりと地面が揺らいだ。

なんだ?地震か?


違う。この感覚。テレポートしたときと似ている。

「うわっ!」

「きゃあっ!」

短い悲鳴が上がった。


植物園の方から妙な波動がつたわってくる。

その波動が全員を包んで周りの景色が薄墨色に染まった。

次の瞬間、風景は一変した。

足元の地面は細かく砕けた砂利に変わり、ゴロゴロとした岩石があちこちに転がっている。

それぞれの岩肌から間欠泉が噴出し湯けむりが上がり。

まわりにある池は赤や水色の見た事もない色に染まっていた。


「高森……これはお前の能力か?」

「……違います」

俺はきっぱり否定した。

平行時空ならこんな現実からかけ離れた空間に移動するわけがない。


波動は植物園の方から弧を描いて広がってきた。

確信を抱いた。術者は植物園の中にいる。

俺達五人は顏を見合わせて頷いた後、

森林公園だった方角に一斉に走り出した。



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