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超人クラブ アナザー その168

「裕也、彼を追えるのか?」

「当然」

裕也はパンフレットを閉じて高森要の精気の残滓ざんしを辿り始めた。


土曜の遊園地、決して少なくない人の群れが遊具の間を行きかう。

どこかの幼稚園なのか、親子連れと保育師らしき団体が裕也のすぐそばを通って行った。


しかし、彼らの生気をあびても裕也の足取りに乱れはない。

歩調を緩めることなかった。

円周上をまわりながら、自分の乗った車輪も回転するロックンロールという

遊具の所まで来て彼はふと足を止めた。

後をついてきた響を振り返る。


「……響。敵だ」

「うん。そうみたいだな。全くしつこい。なぜ、俺達の居場所が割れたんだろう」

「昨日の夜の会話、聞かれたって事か?」

夜のネオン街。行きかう人の群れに一族の気を(まと)う者はいなかった。

「違うと思う」

「ふん」

「裕也、本部から携帯持たされたっていったよな」

「うん」

「ちょっと見せてみろ」


言われた裕也は肩にかけていたリュックから携帯を取り出し響に渡した。

なんの変哲もない普通のスマホだ。


暫く画面の操作をしていたが

「……全くわからないな。これじゃGPSの契約したかどうかもよくわからん」

いいながら響はスマホのスイッチを切って裕也に返した。

「だよね。携帯使わない方がいいのかな」

答えながら受け取ってリュックにしまう。

本当は捨ててしまうのがいいのかも知れない。だが、原因が携帯でない可能性もある。


相変わらず敵の気配がする。

裕也は目の前にあるカフェに眼をやった。

殺気はそこから漂ってくる。

店内は客でごった返していた。


響にアイコンタクトをとり二人一緒にゆっくりとカフェのテラス戸のガラスに近づいた。


窓際の席に座る男と目があった。

ホテルで出会ったあのリーマン風の男だ。

男の眼が嫌味なまでの邪気をはらんだ。


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