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超人クラブ アナザー その141

旅行鞄に手早く荷物をまとめて、二人してフロントのある二階におりると、

例の男は同じ階のラウンジで新聞を広げながら缶コーヒーを飲んでいた。


ちょうど宿泊分は今日までの支払いだったので、

そのままフロントに、連泊の延長をしない事を告げて部屋のキーを返した。

ホテルの自動ドアをくぐると、自分たちを監視していた男は慌てて新聞を折り畳み

机の上に置くと椅子から立ち上がって小走りに追いかけてくる。


「裕也。タクシー」

響に声をかけられた裕也は道路側に手をあげて通りがかりのタクシーを止めた。

急いで乗り込みながら響が言った。

「花見が丘、バス停まで」

走り出したタクシーの中で響が後ろを振り返る。


「まいたか?」

まわりに走ってるどの車もタクシーを追ってくるようには見えない。

「わからない。ねぇ、響、どこ行くの?花見が丘って」

「俺のアパート」

大学生の響は裕也の目付け役になるまえから2DKのアパートを借りて大学に通っていた。

裕也と一緒に暮らした二か月の間も部屋は解約していなかった。


「そうそう、ホテル暮らしもしてらんないだろ。資金が続かなくなるし」

「そうだけど、貯金ならまだ僕の口座に」

「それが尽きたらどうするつもりだ。お金は大事だ。

 当分、俺のアパートで我慢しろ。かえって目くらましになるかもしれない」


「……うん。響、ありがとう」

「それから、裕也、当分は誰にも連絡を取るなよ。誰から情報が漏れたかわからないんだから」

「……うん。そうだね。ごめん」


それきり、裕也は口をつぐんだ。

彼は、この年上の青年を頼もしく思っていた。



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