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超人クラブ アナザー その112

正人はそっと目じりに手をやり涙を拭った。


「裕也君。君には礼を言うべきなんだろうな。……弟を救ってくれてありがとう」

裕也のおかげで悠斗は守護神になった。

そのまま主を持たぬ幽鬼になればいずれ屠る対象になっていただろう。


「先生。礼なんて」

「いろいろ済まなかった。君はまだ私の弟子になりたいと思っているのかい?」

「はい、先生」

「では、ここに宣言する。本日をもって一ノ谷正人は葛城裕也を弟子にする。よろしく裕也君」

二人はがっちり、握手を交わした。


「なんだか、私はお邪魔な雰囲気ですね」

「うん、邪魔だ。義之はさっさと帰れ」

「酷いな。相談にのってくれる約束ですよ。一ノ谷師匠」

「……そうだった」


そう言って正人は亜空間転移の呪をといた。

瞬く間に風景が元の探偵事務所に戻った。

夕暮れを通り越し、事務所はすっかり暗くなっていた。

正人は手探りで電気のスイッチをいれた。


「裕也君。早く家に帰った方がいい。ご両親が心配する」

「そんな心配は無用です。僕は一人暮らしなんですよ」

「えっ、そうなのか。知らなかった」


「それよりお茶でもいれましょうか。僕ケーキを買ってきたんです」

「いや、ちょっとまて、義之、さっき言った要件はなんだ」

「えっ、そんな性急に聞かなくても、せっかくですからお茶が入ってからでいいでしょう?」

「裕也君、コイツにお茶は不要だ。ケーキも後で二人でいただくとしよう」



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