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超人クラブ アナザー その106

「邪魔だてするなら容赦はしません」

正人は義之の言葉に返答せず、彼自身が張った結界をといて自分の眼の前にいる子供を見た。


生前十歳の悠斗、服装もあの時のままだ。

黒のティーシャツとデニムのズボンに同じくデニムのジャケットを羽織っている。


「おにいちゃん」

叫んだ悠斗は正人のそばに駆け寄って彼の後ろに隠れた。

後ろから正人の上着の裾をぎゅっと掴んで言った。


「おにいちゃん、あの人、怖い。ぼくを祓うっていったんだ」

「悠斗」

「ぼく怖いよ。助けてよ。ぼくを守ってよ」

「悠斗、ごめん」

「おにいちゃんはまた、ぼくを守ってくれないの?」

「守ってやれなくてごめん」

「あの時みたいに、ぼくがいなくなってもいいの?」

「悠斗。悪いお兄ちゃんでごめんな」


正人は片膝をついて悠斗を抱きしめた。

否、抱きしめられるわけがない。

実態を伴わないのだ。

質量を感じない体は彼がもうこの世の人ではない事を示している。


「悠斗、成仏できないのなら、私を連れて行けばいい」

「おにいちゃん」

「お前になら殺されてもいい」


ずっと思っていた。

悠斗を助けられなかった自分を責めて。

なぜ、あの時、自分が死ななかったのかと。


「一ノ谷君。引きずられないで下さい。君はもっと強い人でしょう?」

「強くない。私はそんな強い人間じゃないんだ」

正人は義之の言葉を強い口調で否定した。


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