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超人クラブ アナザー その67


『佐藤先輩。勝手に殺さないでくださいよ』


先輩のセリフに俺は慌てて抗議した。

幽霊だなんていわれるとほんとに死んでいるような気になってくる。

先生は俺が生きてるっていってくれたけど、

実際は刺された後、俺の体がどうなったのか確かめたわけじゃない。


「あーっ、悪い。つまり幽体の高森だな」

佐藤先輩はあっさり訂正した。


「幽体?」

「そっ、智花、高森はお前と同じ能力を持っているんだ」


 智花先輩の能力は幽体離脱だ。

 英語を嫌うあまりにむずかしい英単語を聞くと

体から魂が抜けるようになってしまったらしい。


「体はどこにあるの?……アナザー君がいるって事は高森君、やっぱり死んでるの?」

『智花先輩まで、ひどいです!俺、まだ死んでないです』

たぶんそうだ。そう思いたい。


智花先輩は俺の足元に目線をうつした。

光の帯が入り口の扉の方へ伸びているのを見てニコッと笑った。


「だよねー。皆落ち着きはらってるから違うとは思ったんだけど」

「なんで、わかる?」

「だって、この光の帯」


 言いながら智花先輩はおれの足元から伸びる光の帯を指さした。


「体とつながってるから」

「菊留先生と同意見だな。で智花はどうやって体に帰ってたんだ」


「だから、この帯たどれば帰れるわよ。もっとも私は英語の授業に抜けてたから、

 自分の体がどこにあるか知ってたけど」


「そっか。これ辿れば帰れるんだ。聞いてたか。高森」

『はい。聞いてました』


「これで体の帰り方は一件落着だな。でも智花。

 今の高森の体はおそらく時空の違うアナザーな世界にある。

 その場合はどうすべきなんだ」


「そんなの、わからない。それこそ、高森君の特殊能力でしょ。

 自分の能力を発動させるしかないんじゃないの?」


挿絵(By みてみん)

                     (けちょ様 作)


もっともな言い分だ。智花先輩には時空を超える力はない。


「あっ、高森君。幽体なら、重力感じないし、高いビルとか飛び降りるの平気。

 モノもすり抜けれるから、障害物はないも同然になる、結構便利だよ」


智花先輩は幽体の時にいろいろやってるらしく事細かにアドバイスしてくれた。




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