超人クラブ 幕間 智花のブレイクタイム 2
「常々、智花先輩の妄想ワールドってすごいと思ってたけど、
名前でこんなになるなんて、他にもいろいろ描かれてそうですね」
仁はこそっと要に耳打ちした。
「うん、そうだな。今後、智花の前では言動、行動に気をつけよう」
高森要はこくこくと頷いた。
「えーっ、何を気を付けるってぇー」
「教えてやんない」
智花の問いに答えて仁はため息をついた。
「智花、この名前、直せよ。人の名前で勝手に遊ぶな」
「だって、三人共、ネタに事欠かないじゃない。創作意欲掻き立てられるんだよね」
「あー、はいはい。そうですか」
「でも、直せよ」
「もー遅いよ。だって、同人誌にしてコミケに出したから」
「コミケって、今日開催されてるあの」
「そうそう、秋津市公会堂でやってるやつ。委託販売してもらってる」
「えーっ。それって世間にでまわってるってこと?」
「うん、そう。200部はすったから、どれだけ売れるかお楽しみ」
「とーもーかーっ」
「智花先輩」
「大丈夫だって。誰も三人の名前だと思ってないわよ」
あははっと笑って智花は言い切ったが本当にそうだろうか。
その日、同人誌は完売したらしい。
翌日、学校に登校した三人は道中、同人誌を手にした女子のグループから
好奇な眼で見られることになったのは言うまでもない。
「うっ、くっ、なんか、視線が痛い。智花の奴……。この恨みいつかはらす」
「無理じゃないですか。だって」
佐藤先輩って智花先輩のしりにしかれてますよね。
最後の言葉は呑み込んで二人で苦笑いする高森要と角田護だった。
その後も三人は漫画のネタにされ続け、大山智花は「桜花恋歌」という作品で
漫画家としてメジャーデビューを果たすことになるのだが、それはまた別の話。
ひとまず、この話はチョン。お後がよろしいようで。




