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超人クラブへようこそ その22
病院のホールにカツンとサンダルの音が響く。
「お久しぶりですね。角田のおば様」
口調の割に憮然とした態度で話しかける泉。
「あらっ、泉加奈子さん、久しぶりだこと」
応じる角田登紀子の態度も相応に横柄だった。
「ええっ、一年ぶりです。ご健勝そうでなにより」
「また、護がお世話になったそうで、どうも」
「礼にはおよびません。私と先輩の仲ですから」
意識下ではバチバチと火花が散っているのだが会話を聞く限りではそうは思えない。
「こんな所ではなんですから、応接間の方で
いろいろお話をお聞きしたいと思うのですが如何でしょう?」
「そうね。ここではね」
泉の提案にようやく、人目を気にする発言が出る。
泉にしてみれば、先輩が自殺未遂をおこした一年前から
角田の母親には言いたい事がたくさんあった。
それを一年間押し殺してきたのだから、積もった感情は抑えがたいものがある。
これを機会に意見しなくては、収まるものも収まらない。
了承を得た泉は、角田登紀子を促して応接間の方へ向かって歩き出した。




