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超人クラブ アナザー その29

連絡を受けて文字通り、すっ飛んできた佐藤仁は現場の惨状を見て言葉を失った。


血の海に横たわって気を失っている高森要。

その場に座り込んでいる角田護。ベンチのそばで茫然と立ち尽くす泉加奈子。


「どういう事だ。これは……」

「……多岐って言う不良にからまれて高森が刺されました」

護の説明は簡潔だ。


「……そうか。出血が多いな。今動かすのは危険かもしれない」

仁は少し思案してから言った。


「角田、泉、すぐ戻ってくるからここでまて。助っ人つれてくる」

言いおいて、仁の姿はその場から消えた。


後姿を見送って泉は、その言葉にただただ頷くしかない。

仁の判断はおそらく正しい。

こうしている間にも要の傷口からどくどくと血が流れているのがわかる。

動脈を切られたのかもしれない。もしそうなら、事態は深刻だ。


仁の言う助っ人は、おそらく菊留先生なんだろう。

泉は青ざめた顔で先生直伝の呪を用いて周りに結界を張った。


これで自分たちの姿は他人からは見えない。

一日千秋の想いで眼を閉じ、仁の一刻も早い帰還を願っているとほどなくして仁が結界の中に出現した。息が荒い。テレポートのやりすぎで疲れているのだ。


「仁、いきなり何するんですか。訳も言わずについて来いって」


聞き覚えのある声に反応して泉は眼を見開かせた。

眼のまえにふわりと出現したプラチナブロンドの髪。

すみれ色の双眸が吸い込まれるように美しい。

西洋人独特の高い鼻梁。170後半のしなやかな体つき。


彼はランニングシャツと短パンを身に着け、ネイビーの靴下にスニーカーをはいて腕にリストバンドをはめている。運動の途中だったらしい。


「アレン!」

「ミス,加奈子」

「……良かった……」


ボソリと呟いた。

アレンの能力は『癒しの力』だ。

気が緩んでその場にへたり込んだ。


きっとアレンの力で高森要は助かる。

ようやく泉は安堵の息をついた。



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