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超人クラブ 桜花恋歌 その22

その日の夜。

またしても夢を見た。


それは小学校2年くらいの時の話。


休日、親と行ったハイキングで知り合ったヤツラは

とんでもない性悪だった。相手はどうみても上級生。

体格差のある三人組だ。


「嫌だ、やめてよ。蝉がかわいそうだろ」

足元に散らばる何匹もの蝉の死骸。

ソイツラは最初から蝉取りを楽しむつもりはなかったんだ。

それが証拠に捕虫網は持っていたけど虫籠むしかごを持っていなかった。


「何言ってんだ。おっもしれーじゃん。

 捕まえるとジタバタしてっけど、こーやって、ぶっちぎってさぁ」


ソイツは足と羽をばたつかせて手の中でもがいている蝉を右手に移し、

両脇をつまんで左手で首の所から引きちぎった。

生き物を殺すのを楽しんでいるのがよくわかる残忍な笑みを浮かべて。


「ほらね。こいつら、あっという間に死んじゃう。

 楽しいぜ。高森、お前もやれよ」

「イヤだ。絶対やらない」

別の奴が捕まえた蝉に手をかけようとする。

「もうやめてよ!」

俺はめようとしてソイツの腕にさばりついた。


「なんだよ。いい子ちゃん面しやがって。お前生意気」

どんと地面に突き飛ばされた。

ソイツらは俺を押し倒して、馬乗りになり殴りかかってきた。


なんでわかんないんだ。

そんな事されたらどんな生き物だって死んじゃう。

あたりまえだろ。

多勢に無勢、バカスカ殴られてるの自覚しながら目に涙が浮かんでくる。

この劣勢を跳ね返すすべがない。


「やめろ。お前ら何してんだ」

鋭い叱責の声。

ぴたりとやんだ三人の攻撃。

声のした方を見ると一人の少年とその後ろに

きっちりスーツを着込んだ男性が立っていた。


「おんやぁ。珍しい。本日、若様わぁ執事をつれてお散歩ですかぁ」


ソイツは俺から離れて若様に近寄るとわざわざ顏をのぞき込んで

嫌味たらっしくそう言った。


「ぎゃははははっ」

他の二人の野卑な笑いが飛ぶ。

奥二重の双眸が氷の輝きを伴って、三人をにらみつけた。

「ちっ、おい、いこーぜー」

リーダ―格がそういうと三人組はそばから離れて行った。





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