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超人クラブ 桜花恋歌 その13

「角田君、この桜に見覚えはありませんか?」


四人で座卓を囲むように座ってから

菊留先生はカバンから一枚のカラーコピーを取りだして角田先輩に見せた。


夢の桜が写ったあの画像だ。

そばに風流な古民家が写っている。


「あっ、コレ、うちの別荘です」


その言葉に佐藤先輩と俺は顔を見合わせた。


「……やっぱり、そうですか……角田家ゆかりの……」

「それが何か?不都合でも?」

角田先輩は不愉快そうに言った。


「角田先輩、この桜」

「えっ?はい?」


「この桜に向かって『高森が、高森が、高森が』って言い続けたでしょう?」

「……う、ん。確かに言い続けた」


「やっぱり!おかげで俺、今、コイツに嫉妬されてるんですけど」

「えっ、嫉妬?どういう意味ですか」


「角田君は、生き物の気持ちがわかるくせに、こういうことは意外と疎いですね」

「リアリストだからな。自分の眼の前のモノしか信じないし」

 先生と佐藤先輩はぶつくさと隣で声を潜めて会話してる。

二人を無視してなおも先輩に語り掛ける。


「角田先輩、俺、この間、夢の話しましたよね」

「ああ、あれか。それが何か?」

「夢の中の先輩が消えたのはこの桜の木の前なんですよ」


「へぇ、すごいな。見た事もない桜の木を夢に見るなんて」

「ふざけないで下さい。……なんで、見たことないってわかるんですか」

「だって、ここ私有地だから一般人は入れないんだ。たまにカメラマンがくるくらいかな」


カメラマン?あのネットの投稿写真はカメラマンがとった写真ものか。


「この桜、樹齢はどれくらいですか」

 菊留先生が聞いた。


「……五百年くらいって聞いてますけど。幹回りは6mくらいあるし」

六メートル……。二抱えなんてもんじゃない。もっと大きかったのか。


「最近この別荘に行ったのはいつですか?」

「一週間前ですね。月に一回は行ってます。子供の頃はもっと多かったんですが」


先生は合点が行ったという風にうなずいた。


「ところで角田君、申し訳ないですけど今ここで裸になって貰えますか?」

臆面もなく先生は角田先輩にそう要求した。





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