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超人クラブ 桜花恋歌 その5

人の意見に耳を貸す。先輩の美徳だ。

だからこそ、書道部の部長をまかされている。


「……ありがとうございます」

俺は先輩の言葉に、心から安心して礼を述べた


俺と肩を並べて歩いていた先輩は学校の手前まで来て、

ふと立ち止まった。

そして何かを探すように辺りに視線を巡らせた。


「どうしたんですか?先輩」

「なんだか呼ばれたような気がして……いや、空耳だろう」

歩きはじめた先輩は、再び足を止めた。


「……先輩?」

「いや、何でもないんだ。最近こんな事がよくある」

「そうですか」


先輩が視線を巡らせた方角を見ると階段があり、

その先に学校の裏山へと続く道が見えた。


途端に気分が悪くなった。

以前、学校の裏山には登ったことがある。

その裏山の景色と昨日見た夢の景色はどこか似ていたのではなかったか。


「先輩」

「高森?」

「裏山には絶対登らないでください」

ついに先輩は失笑した。


「高森。なんでそんなに僕の行動を禁止するの?」

「………」

「何かあったの?」

「はい、ありました」

「今朝、先輩がいなくなる夢をみたんです」


俺はようやく不安の原因になった夢の話を先輩に話した。


「へぇ、夢ね」

「それが結構リアルで」

「ふーん、リアルなんだ」

「先輩が桜吹雪と一緒に消えてしまう夢で」

先輩は笑いだした。

「高森、それのどこがリアルなんだ」

「あっ……」


リアルどころか陳腐すぎる。


「大丈夫。消えたりしないよ。僕に高森みたいな超能力はないしね」

俺の超能力は平行世界に飛ぶこと。

それもノーコン状態だ。

いなくなる可能性があるのはむしろ俺の方。


「ええ、そうですね」

だが、肯定はしてはみたものの納得はいかなかった。


俺はあの夢の恐怖感を

角田先輩にどう説明していいか分からなかった。

でも、この時、解って貰う努力をすべきだったのだ。

それをしなかった事を後々、深く反省することになった。


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