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超人クラブへようこそ その11

「とは言っても、仏事に詳しくない人にいきなり理解しろってのも無理よね」

大山先輩はそう言いながら、持ってきた紙袋の中から数珠やらブレスレットやら取り出していく。

いくつかお守りもあるようだった。


「高森君、般若心経は知ってる?」

「あの、最後の方だけ、羯諦羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶般若心経」

「上等、それだけ知ってればいいかな」

「ええっ、それだけ?、私、全部覚えたのに、高森君ずるーい」

「でもさ、時間なさすぎでしょ、今から覚えるにはね」

むくれる泉に慌てて言う。


「あの、俺、不動明王の真言なら知ってるけど」

「へぇ、……高森君、密教信者?」

「はい、たぶん」

結縁けちえん灌頂 (かんじょう)やったんだ、すごいね」

「結縁灌頂ってなんですか」

「広く在家の人々に仏縁を結ばせるため行う密教儀式の一つ」


「じゃ、真言いえる?」

「ノウマクサンマンダー バーザラダン センダーマカロシャーダー ソワタヤ ウンタラター カンマン」

「うん、あってる。高森君はこれを唱えたらいいわね」

「意味わかんないんですけど」


「遍満する金剛部諸尊に礼したてまつる。暴悪なる大忿怒尊よ。砕破したまえ。忿怒したまえ。害障を破摧したまえ。」

やっぱり、今一、よくわからない。

「つまり、九字と同じね、不動明王様、私の前にある障害を壊して助けて下さいなーっていう意味」


俺はずっこけた。結局の所、これからやろうとしている事はやっぱり他力本願的な感じで身を守るしかないらしい。


「これは?」


大山先輩に渡された金色の猫目を思わせる石と透明な玉石がつづってあるブレスレットを見て言う。


「猫目石と水晶のブレス、まあっ、保険かな」

全員に配った後、特別長い数珠を菊留先生に渡す。


「これは、また高そうな数珠を」

「あたりまえでしょ、先生が一番危ないポジションなんだから」


大山先輩は不安そうな顔の先生に言う。


「大丈夫でしょう。今回のは沈香の数珠だから 

 沈香は天地の精華が集まった宝物と言われてるのよ」

「私が心配してるのは値段の方なんだけどね」


現実的な言葉を吐く菊留先生、なんだか、ちょっと気の毒な気がした。


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