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超人クラブへようこそ その10

泉の説明によれば古代日本は言霊信仰の国であり言葉には不思議な力が宿っていると信じられていた。その信仰は全くの真実で、泉は、言葉は声に出すことで言葉の示す意味や物事を具現化する力あると説明してくれた。


その場限りの限定能力なら問題はない。しかし、その言葉が死逝く者から発せられた言葉なら言葉の中に思念が残り、時にやっかいな怪物となって生者に襲いかかるのだという。


今回、泉が柿津駅で拾った言葉はまさにそれだった。

三番ホームで電車をまっていると突然気分が悪くなりしゃがみこんだ。

そして、耳元ではっきりと聞こえたのだ。


「私だけが死ぬなんて不公平、あと三人道ずれに……。」


言葉はそこで途切れた。周りを見回すと誰もいない。

そこで、泉は自分がそうとう性悪な残留思念を拾ってしまったことに気がついたのだった。


「その、残留思念、どうするんですか?」

「とりあえず、無効化するように努力する」

「どうやって?あっ、結界師みたいに「結」とか「滅」とかやるんですか?」

泉が冷めた目でこちらをみる。

「それとも、陰陽師みたいに九字きるんですか」


「高森君、アニメ見すぎ、そんな非現実的な事できるわけないじゃない。

 第一、九字の意味知ってるの?」

「よく知りません」

「でしょうねー、「臨兵闘者皆陣列在前」九字の意味は『臨める兵、闘う者、皆陣をはり列をつくって、前に在り』という意味なのよ。それぞれに対応した「印」があり、神聖な力を宿していて。」


「例えば臨」

と唱え、左右の手を組み、人差し指を立てて合わせる。

「この印は普賢三摩耶印ふげんさんまやいんと言って  仏格:毘沙門天 神格:天照皇大神の仏神格が宿ると言われてるの」


「九字を切るのはこれらの神様、仏様の力をかりて自分を守ってくれるようにお願いしてるってことになるのかな。すごく他力本願的な身の守り方って言えるわよね」


「ふーん、じゃ、一体どうすれば」

「だから、この残留思念、あの世に流せばいいんじゃない?」

「流す?どうやって」


「あの世って言ったら仏教だよね、あとは智花先輩の方が詳しいから聞いてみたらいいと思うよ」

「よし、少年、後は私がたっぷりと説明してあげるわね」


泉の後を引き継いでにやりと笑った大山先輩の笑顔が怖い。

聞きたくない悟りの境地とかたっぷりレクチャーしてくれそうで。

なんだか、今から気分が落ち着かなかった。


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