サバイバル戦②
サバイバル戦に参加している恭弥は、複数人で行動しているプレイヤー達も無事撃退することができた。そのパーティの1人は、攻撃を受けた様子はなかったが、出血の状態になっており、しばらくして恭弥のキル数に含まれていた。
「うまくいったな…」
キル数が増えたことを確認した恭弥は、3日前のことを思い出していた。
(やっと、レベル20になった。)
恭弥は【黒蛇のピアス】の詳細を改めて確認していた。
◇◇◇
【黒蛇のピアス】MP25を使用してアサシンスネークを召喚できる。Lv20から使用可能。
◇◇◇
恭弥はレベル20になって、前にできないでいた召喚を試すことにした。
「召喚!」
恭弥がそう唱えると、つけていたピアスから光の球体が飛び出し、恭弥の目の前ではじけた。光が消えた所には、真っ直ぐに伸ばしても30cmしかないくらいの大きさで、体は黒く、目は金と銀のオッドアイである蛇が恭弥を見つめていた。
◇◇◇
名前なし〈アサシンスネーク〉Lv 1
スキル 【血牙】敵の噛んだ場所を出血の状態にする。
◇◇◇
「おおおぉぉ〜」
前回は呼び出すことができなかった恭弥は、興奮した声を出した。
「名前つけるのか…そうだな、黒色だからネロにするか!」
そう名付けた恭弥は、その後は自分だけでなくネロのレベル上げもし始めた。
◇◇◇
ネロ〈アサシンスネーク〉Lv 13
スキル 【血牙】敵の噛んだ場所を出血の状態にする。
【分裂】レベルと同じ数だけ、分裂できる。
◇◇◇
恭弥は、イベントが始まるとすぐにネロを呼び出して袖の下に潜ませていた。そして、魔法使いを倒す前、タンクに触れた際にネロに噛ませて出血の状態にしていたのだ。
ライブ映像が見える中央広場では__
「残り時間も少なくなり、多くのプレイヤーがリタイアし、生き残っているプレイヤーは100人くらいになってきました!」
と服を着た兎が解説している。
元々参加していないプレイヤーも既にリタイアしたプレイヤーもライブ映像を見て盛り上がっていた。
「くっそ〜、やっぱトップランカーはちげーよなぁ〜」
「こっちで見てたけど、あいつらは化け物だわw」
やられたプレイヤーや観戦者がそのような会話を交わしている。
ライブ映像は10画面表示されており、フィールド内で大きな戦闘順に映されていた。そのほとんどは、トップランカーと呼ばれるプレイヤー達の戦闘である。ちなみに、恭弥は暗殺者のように出来るだけ一人一人狩っていたので、ほとんど映ってはいなかった。
そして、残り時間が30分を切った時に
「マップ上にまだ生き残っている全プレイヤーの位置が表示されます。」
とまだ生存しているプレイヤー全てに通知が届いた。




