イベント詳細
ダンジョン周回をしまくり、街に戻った恭弥は、イベントの新情報が運営から届いたのに気がついた。
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【イベント詳細情報】
VRMMO「アムシュターク」初の大型イベント開催決定!今回は、プレイヤー同士のサバイバル戦!定められたフィールド内で戦ってもらうよ!キル数に応じて、順位を決めて、上位のプレイヤーには報酬が与えられるよ!報酬は受け取ってからのお楽しみ!開催日は4日後、集合場所は“始まりの街”の中央広場!みんなの参加待ってるよ〜
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この通知を見た恭弥は、傭兵の時のことを思い出しながら、ゾクゾクしていた。
その日は、そのままログアウトした恭弥は、イベント当日までレベル上げに専念することを心に決めた。
その3日後、恭弥がいつも通り「アムシュターク」にログインした後の伊黒宅では…
自分の娘を幼稚園に送って行った恭弥の妹、伊黒智美は、リビングで一息ついていた。
「今日もお兄ちゃんは、ゲームか〜」
傭兵を辞めてから、朝と夜以外はほとんど部屋にこもってゲームしている兄に少し呆れた様に智美は呟いた。
(そんなにあのゲーム楽しいのかなぁ)
呆れながらも、少し「アムシュターク」に興味を持った智美だったが、今週分の食材を買う必要があることを思い出し、家を出た。
食材を買い、ショッピングモールを出ようとすると、「アムシュターク」の広告が智美の目に入ってきた。
(へー、人気なんだ…)
ゲームはあまりやったことのない智美だったが、久しぶりに兄妹で遊ぶのもいいかなと「アムシュターク」を買うことにした。
次の日の「アムシュターク」大型イベント開催日。
その日は、いつもより早めにログインした恭弥だったが、街がいつもと違うことに気づいた。
カラフルな三角形のフラッグ、パーティーとかでよく見る三角旗が街のそこら中に飾り付けられている。また、朝早いというのにプレイヤーはいつもより多く集まっており、イベントを前にしてお祭り騒ぎになっていた。




