『吸血鬼すぐ死………なせてもらえない。いっその事、誰か殺してくれ( ;∀;)』キアン・ケイデン・カマソーズ
【基本設定】
ダイヤモンド型の大地に人間とエルフを初めとする亜人種、竜や妖精等の魔物達が暮らしている地球とは似て非なる異世界『アルカディア大陸』。
遥か昔に『光の神ルクス・ソーリ』と『混沌の神アザリマラス』によって造り出されたとされるこの大陸は、千年に一度、『光の神』に選ばれた『勇者』と『混沌の神』に選ばれた『魔王』が出現し、大陸の支配者の地位をかけて戦い合う………というサイクルを繰り返していた。
そして一年程前………突如として大陸各地に49体の『魔王』が出現する『異変』が発生。アルカディア大陸の住民達を恐怖のどん底へと叩き込んだ。
異世界より勇者達が召喚され始めた時には、正気を失い人を襲う現地の人間や魔獣に変貌した現地生物が獲物を求めて徘徊し、『魔王』による大殺戮と大暴虐が罷り通る魔境と化してしまっていた。
※文化や世界観などの骨組みはオーソドックスな剣と魔法の中世ヨーロッパ風ファンタジーを想定。
・『現地人』
異世界アルカディア大陸に暮らす住民達。種族は人間に限定されない。
『別の世界で一度死亡し、前世の記憶を保持したまま改めてアルカディア大陸に生まれてきた転生者』や『偶発的事故により異世界から転移してしまった者』も存在しているが、勇者や魔王のような加護や権能の類は授かっておらず、所持並びに使用可能な技能と武器は今世で獲得したものに限られる。
【名前】キアン・ケイデン・カマソーズ
【所属】現地人
【種族】吸血鬼
【年齢】634
【職業】伯爵位の貴族兼アルブレヒト・エーリク・フォン・エーレンライヒの眷族
【性別】男
【外見】
頭部の禿げ上がったネズミを思わせる、卑しい顔をした40代くらいの男性。
口からは大きな出っ歯が飛び出し、両目は真紅に血走っている。
黒いローブを身に纏い、いつも何かに怯えるようにおどおどしている。
【趣味】芸術品の収集、金貨を数える事
【好きなもの】人間の血、富と名声
【嫌いなもの】日光、ニンニク、銀製品、理不尽な死、魔王(特にアルブレヒト)、勇者
【性格】
元は傲慢な野心家。
現在は幼い子供のように常に怯えすくんで過ごしている。
他の『大陸在来の吸血鬼』と比べても異様に生き汚く、『死』を何よりも恐れている。
『吸血鬼こそ至高の種族』と豪語し、他種族(特に人間)を見下しているが、その高圧的な態度は恐怖心の裏返しでもある。
しかし自己の能力には絶対の自身を持っているため、肝心な場面で慢心しがち。
一人称・『私』(部下やアルブレヒトと一緒にいる時)/『俺』(自室に一人でいる時や脳内独白時)
二人称・『貴方、貴女、貴様』
イメージCV・山路和弘
【能力】
『吸血鬼』
種族としての特性。
人間の生き血を糧とし、
『怪力』
『超高速移動』
『霧や動物への変身』
『動物を操る』
『目を合わせた相手に催眠術をかける』
等々……の超常的な特殊能力を発揮する。
一般的に吸血鬼は『十字架』『ニンニク』『日光』『銀製品』等が弱点とされているが、彼は600歳以上の長命個体の為、
十字架→そもそも『異世界の宗教のシンボル』なので、見ても何も感じない
ニンニク→直接摂取すれば人間でいう『アナフィラキシーショック』的な症状が出るが、臭いを嗅ぐor肌に触れるくらいでは嫌悪感や肌荒れしか起こさない
銀製品→素手で触れなければ平気
日光→火傷のような傷は負うが、一瞬で灰になったりはしない
等、ある程度の弱点耐性を持つ。
また、『流れる水を渡れない』、つまりカナヅチ。
本人はより多くの血を吸えば上記の弱点も完全に克服できると考えているため、他の吸血鬼と比べても頻繁に血を吸っている。
肉体の成長や老化は完全に停止しており、外見年齢は40代手前にしか見えない。
『ネズミ』
能力によって操る使い魔。
魔物ではない『ごく普通のどぶねずみ』だが、一度に数千から数万もの数を操る事ができ、ペストを初めとする疫病を人間達に感染させる事が可能。
【詳細】
アルカディア大陸在来の吸血鬼の一人。
大陸西部・アヴァロン王国の辺境に位置する古城を根城に600年以上生きている長命個体であり、伯爵位を持つ貴族。
周囲の部下には『真祖』(※他の吸血鬼に血を吸われて後天的に吸血鬼になった者ではなく、吸血鬼の両親から生まれた先天的な吸血鬼の事)を自称しているが、実は一眷族から上位吸血鬼へと進化した個体。
およそ300年程前、親となる真祖の血を逆に飲み干して下克上を果たした成り上がりであり、『伯爵の地位』『カマソーズの家名』更には『住みかにしている城』すらも、元々は親である真祖から奪った物に過ぎない。
かつては貧民街で生まれ育った卑しい身分の人間であり、吸血鬼に生まれ変わったのも『先代のカマソーズ伯爵にペット兼召し使いとして奴隷商人から購入されたから』だったらしく、吸血鬼となって600年以上も経って尚も富や財に拘る趣向がある。
十数年程前から『吸血鬼による人間種の支配』を目的として行動を始め、野望の一環として『アヴァロン王国の完全支配』を目論み暗躍していた。
国の中枢にスパイを潜り込ませたり、政治に反感を抱く民を扇動したり、有能な者を配下にスカウトしたり………と、入念に下準備を行っていたが、本格的に計画を実行する直前に『魔王』出現による『異変』が発生してしまい、用意していた策の殆どが破綻してしまった。
そして、ある日の事………住みかである城に『傲慢の魔王』として召喚された異界の吸血鬼・アルブレヒト・エーリク・フォン・エーレンライヒが来訪。
応戦した配下達をことごとく返り討ちにして彼の前に姿を現したアルブレヒトは、彼に『自分の眷族となる事』を要求してきたのだ。
『ふざけるな!私は634歳の真祖で伯爵だ!異界から来た新参者に服従するいわれなど無い!!』
と、憤慨しながらキッパリと拒否したのだが………
『……カマソーズ卿。君の目の前にいるのは、785歳の真祖で公爵だ』
と、顔色一つ変えずに言い返されると共に、その場にいた自身の部下や眷族達を『文字通り』たった数秒で皆殺しにされた上に、彼自身もアルブレヒトに半殺しにされてしまった。
圧倒的過ぎる実力の差を思い知らされると共に、久しく感じていなかった『死の恐怖』に屈し、恥もプライドも投げ捨てて渾身の土下座+靴を舐めて生き延び、以後は配下/眷族郎党含めて『アルカディア大陸におけるアルブレヒトの眷族・その1』となり、アルブレヒトに顎で使われる日々を送っている。
なお、『ネズミのような顔』は元からだが『頭部が禿げ上がっている』のはアルブレヒトの眷族となったストレスによる脱毛症が原因である。
【備考】
上記の経緯の為、他の『魔王』達はもとよりその配下達や元の自身の部下達からすらも『馬鹿にされる』or『哀れみの視線を向けられる』という扱いを受けており、あまりに酷すぎる恥辱の日々から『いっそのこと、異界の勇者に倒されたい』と思いながら毎昼(※吸血鬼は『昼寝て夜活動する種族』なので)枕を涙で濡らしている(『自害』という選択肢やそれを選ぶ度胸等は元から存在しない)。
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