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図のない図鑑 ―ジョニー杉本キャラクターファイル―  作者: ジョニー杉本
異世界キャラクターシート 現地人編(第1部)
458/554

『昔勇者で今農夫な最後の月の民』カツ・ラオ

挿絵(By みてみん)

【基本設定】

ダイヤモンド型の大地に人間とエルフを初めとする亜人種、竜や妖精等の魔物達が暮らしている地球とは似て非なる異世界『アルカディア大陸』。

遥か昔に『光の神ルクス・ソーリ』と『混沌の神アザリマラス』によって造り出されたとされるこの大陸は、千年に一度、『光の神』に選ばれた『勇者』と『混沌の神』に選ばれた『魔王』が出現し、大陸の支配者の地位をかけて戦い合う………というサイクルを繰り返していた。

そして一年程前………突如として大陸各地に49体の『魔王』が出現する『異変』が発生。アルカディア大陸の住民達を恐怖のどん底へと叩き込んだ。

異世界より勇者達が召喚され始めた時には、正気を失い人を襲う現地の人間や魔獣に変貌した現地生物が獲物を求めて徘徊し、『魔王』による大殺戮と大暴虐が罷り通る魔境と化してしまっていた。

※文化や世界観などの骨組みはオーソドックスな剣と魔法の中世ヨーロッパ風ファンタジーを想定。


・『現地人』

異世界アルカディア大陸に暮らす住民達。種族は人間に限定されない。

『別の世界で一度死亡し、前世の記憶を保持したまま改めてアルカディア大陸に生まれてきた転生者』や『偶発的事故により異世界から転移してしまった者』も存在しているが、勇者や魔王のような加護や権能の類は授かっておらず、所持並びに使用可能な技能と武器は今世で獲得したものに限られる。



【名前】カツ・ラオ

【所属】現地人

【種族】ルーナ人

【年齢】約1400(推定。人間に換算すると、30代後半から40代初頭くらい)

【職業】元・異界の勇者/現・農夫

【性別】男

【外見】

病的に青白い肌にアーモンド型の青い目を持つ、いわゆる『リトルグレイ型宇宙人』を身長180cm程の八頭身&筋骨隆々体型にしたようなヒト型生物。

頭髪や体毛の類いは一本も存在しない。

ツギハギだらけでボロボロな白いシャツと薄汚れた緑色の半ズボンに農作業用の赤いブーツを着用。

【趣味】読書、クッキーを食べる事、月光浴、今は亡き家族の思い出に浸る事

【好きなもの】クッキー、自分が栽培した野菜類、月、亡き家族とその思い出

【嫌いなもの】家族も仲間もいない寂しさ、一人で過ごす夜、無益な争いと殺生、暴力、蜂、砂糖依存症の禁断症状

【性格】

物静かで必要以上の事は喋らない寡黙な男。

友も仲間も家族も全て失ってただ一人異世界で生きる事に、日々寂しさと悲しさを募らせながら過ごしている。

クッキーが大好物で、暇さえあればいつもクッキーを食べている。

イメージCV:諏訪部順一

一人称・『私』

【能力】

『ルーナ人』

種族としての特性。

・他者の心を読み取る『読心』

・自身の体格や姿形を自由に変化させられる『変身』

・巨大な岩も軽々と持ち上げられる『怪力』

・両目から放つ『破壊光線』

・物体を空気のようにすり抜けられる『物質透過』

………等の超人的な能力を持つ。

反面『魔法の修得と行使』が不得意で、『蜂の毒』が致命的な弱点(※蜂毒が0.1mgでも体に触れると、触れた部分が石膏のように硬質化して、砕け散ってしまう)。

口に入る物ならどんな物でも食べて消化できるが、砂糖を食べると重度の依存症になってしまう。

争い事が嫌い………というか『他者を殴ったら、殴った方も殴られた方も痛い。そんなの割に合わない』という考えから『暴力』という行為や概念そのものを忌避している。


『博愛の笛・ブレイブオカリナ』

『光の神』が作った『勇者』専用武器『ブレイブ・アームズ』の1つで、三日月のような形状をした大型のオカリナ。

『勇者の加護』を『光の神』に返上した事で使用不可能となったが、現在も後生大事に所持し続けている。

オカリナとして演奏すれば、億を超える数の獣・虫・魚・鳥・トカゲ・亀・蛇・カエル・竜やキマイラ等の魔物・更にはゴブリンやオーガ、ダークエルフ等の人間と敵対的な亜人種や妖精/精霊をも自由に使役し、命令する事ができる。

その音色は『魔王』によって洗脳・狂暴化した者を一度に数十万人も正気に戻す事ができる。

ブーメランや手裏剣のような『投擲武器』として使用する事もでき、投げつければ百発百中、念じるだけで手元に戻って来る。

例え『楽器の演奏経験が無い者』や『そもそも楽譜や音符が読めない者』であっても、何の目的で演奏するのかを心に思い浮かべながら吹けば、指が勝手に動いて演奏してくれる。


【詳細】

千年前に召喚された先代勇者の一人。

とある平行世界の月に生息していたヒト型知的生物『ルーナ人』の男性にして、数世紀前に外宇宙から襲来した侵略者との戦争によって絶滅してしまったルーナ人の『最後の生き残り』。

侵略者によって荒れ果てた月面でただ一人、数百年もの長きに渡って同胞達の埋葬&墓守をしながら生活していた(※彼の出身世界において、月のクレーターは『侵略者とルーナ人との戦闘や爆撃の跡』or『彼が作った同胞達の墓穴』であり、月の内部が空洞なのは『ルーナ人の地下都市』があるから)。

その生活態度を『同胞への惜しみ無い愛』と認定され、千年前に『博愛』の勇者としてアルカディア大陸に召喚された。

そして、当時の『七大罪の魔王』達を倒した後に『どうせ元の世界に帰っても、仲間も家族も居ないから』という理由からアルカディア大陸への永住を決意。

『勇者の加護』を『光の神』に返納し、辺境の地で農夫として暮らし始めた。

それから千年間、人里から遠く離れた辺境の地で野菜を育てながら、時折『元・勇者』である彼に組み手を望んで訪ねてくる冒険者達の相手をする日々を送っていたのだが………そんな日々の中でも、家族も仲間もいない一人ぼっちの孤独が癒える事は無く、月を眺めながら今は亡き家族との思い出に浸る夜を何千、何万、何十億回と繰り返して過ごしていった。

そして現在。

新たな『魔王』による『異変』が発生するも、『自分はもう勇者ではなく、ただの農夫だ』という理由であいも変わらず畑仕事に精を出す毎日を送り続けていた……のだが、『嫉妬の魔王(エンヴィー)』の一人・イレーヌ・クラリス・アメティストが操る紫の霧が徐々に彼が住む辺境の地にも拡散しつつある為、現在は新たに召喚された『異界の勇者』達に協力すべきか否か、思い悩む日々を過ごしている。

【備考】

クッキーが好物なのは『砂糖依存症』になってしまう『種族的体質』を利用して、孤独を紛らわせる為(※アルコール依存症になる人と同じ理屈)。

現在では1日40枚クッキーを食べないと、頭痛・幻聴・吐き気等の『禁断症状』が出てしまう程に重度の砂糖依存症となっている。


感想よろしくお願いいたします。

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