【魔王スロウス（怠惰）】ズーナマン・キャッティウス

【名前】ズーナマン・キャッティウス

【所属】魔王スロウス（怠惰）

【種族】ナマズネコ兼異世界転生者

【性別】雄

【出身世界】アースR→アルカディア大陸

【外見】

ネコとナマズの合体生物。

ネコそっくりの四足体型でありながら体に体毛のような物は一切なく、全身がヌルヌルとして真っ黒なナマズのような皮膚で覆われ、尻尾は扇を思わせる尾鰭となっている。

身体も顔も真ん丸で、唇はまるでタラコのように分厚い。頬には3本のヒゲが生え、豚のような鼻に眠たそうな半開きの目を持っている、そんないささか間抜けな印象が目立つ『ナマズのようなネコ』なのか、『ネコのようなナマズ』なのか判断しづらい生き物………それがナマズネコ。

彼の場合、体の大きさはヒグマと同等くらいで、全身のあちこちに大小の傷痕がついている他、人間から奪った豪奢な王冠とマントを身に付けている。

【職業】ナマズネコ帝国・初代皇帝|(自称)

【年齢】約417(前世の分も含めて)

【趣味】昼寝、日向ぼっこ

【好きなもの】昼寝、惰眠をもさぼる事、肉類、他のナマズネコ達

【嫌いなもの】死ぬ事、痛い思いをする事、自分に危害を加える存在、他の魔王達から『ペット』や『マスコット』扱いされる事

【性格】

多くのナマズネコ同様に、本質的にはぐーたらな怠け者だが、根底にある『死にたくない』という思いはとても強く、『死にたくない』から必死に生きる努力をしてきた。

魔王となって以降はもう死ぬ心配をしなくて良いので、完全にだらけきっている。

人間の言葉を流暢に喋り、文字の読み書きも可能。

イメージCV:小野坂昌也

一人称・『俺』

【権能&能力】

『ナマズネコ』

モンスターとしての能力。

大陸において最もポピュラーな魔物で、その名の通りナマズとネコを掛け合わせたような姿をしており、鳴き声は「ブニャア」。

スライムと並ぶ雑魚モンスターだが、集団になると自分よりも大きな魔物すら襲って餌食にしてしまう。

丸焼きにして、バターと醤油で味付けすると美味。

彼はその中でも最年長個体に当たる。

『前世の記憶』

転生者としての特性。

今の世界に生まれる前、『地球』という惑星の『日本』という国で人間として生きていた頃の記憶や知識を保持しており、人間と同等レベルの知性や知識等を有している。

この前世の記憶が『死にたくない』という気持ちの原動力でもある。

『高レベルモンスター』

彼固有の能力。

ただただ『死にたくない』から、縄張りで遭遇した冒険者や狩人、襲いかかってきた他種の魔物等を前世の記憶や知識を基にした策略や罠等でひたすら返り討ちにしてきた結果………普通なら1000年かかっても得られない程の膨大な経験値をわずか400年程で獲得し、『最弱モンスター』の一体でありながら『ダンジョンのボスモンスター』級の戦闘能力と人間の言葉を流暢に喋れる能力を獲得した。

さすがに竜を初めとする『最強種』級の魔物には及ばないが、それでも一体で一国の騎士団を全滅させるくらいの強さを持っている。

『雑魚だからって、なめるなよ』

魔王としての権能。

ナマズネコを初め、一般的に冒険者達から『雑魚』扱いされている複数種類の魔物達を自身の支配下に置き、自由に命令を聞かせられる。

『塵も積もれば山となる』という言葉がある通り、例え『雑魚』扱いされるような弱い魔物であっても数百から数千という大群が集えば、人間は愚か『最強種』である竜すらも圧倒し、餌食にしてしまえるのだ。

『超回復力』

魔王としての権能。

どんな傷や病気を負っても、ほんの2～3秒程で跡も残さず完全に回復する。

アニオタ的に例えるなら、アメリカのマーベルコミック原作のヒーロー作品『X-MEN』シリーズに登場するヒーロー『ウルヴァリン』が持つ能力『ヒーリングファクター』のような権能。

手足を失ってもトカゲの尻尾のようにすぐに新しい手足が生えてくるし、頭の半分が吹き飛んでも『あ～いてぇ～』で済む、等々………その回復スピードはほとんどギャグマンガの領域に踏み込んでおり、『光と同速度で攻撃し、0.1秒で全身の細胞を一つ残らず焼き尽くす』くらいの攻撃でもしない限りは倒す事は事実上不可能。

『愛さえ知らずに育った魔物』

魔王としての権能。

一時的に自分の中の理性を封印し、本能のままに暴れまわるバーサーカー状態になる。

バーサーカー状態になると、『知性』と『器用さ』のパラメータが下がる代わりに『攻撃力』と『スピード』が強化され、竜すらも一撃で倒す程の強さとなる。

ただし、バーサーカー状態になると敵も味方も見境なく攻撃してしまうので、あまり使いたがらない。

『個体命名』

魔王としての権能。

個体名を持たない魔物に名前を付けると、名前をつけてやった魔物に自身と同等レベルの『知性』『戦闘力』『人間の言葉を喋る能力』等を与えられる。

基本的に彼の配下の中で側近クラスに位置する者は、この権能により『名前』と『知性』を与えられている魔物達となっている。

【詳細】

スライムやゴブリンと並ぶ雑魚モンスターの代表的存在『ナマズネコ』の一体で、その中でも400年以上も生きている最年長個体。

しかしてその実体は、転生したらナマズネコになっていた異世界転生者。

かつては現代日本に住む高校生『桑原(くわばら)　正成(まさなり)』だったのだが、登校途中に誤って駅の階段から転げ落ちてしまい、後頭部を強打して死亡………次に気がついた時には、アルカディア大陸の森林地帯でナマズネコの赤ん坊となっていたのだ。

魔族や竜とかならまだしも、『周囲から『雑魚』扱いされるような弱小モンスター』、それも『ギャグマンガに出てくるような珍妙過ぎる見た目のモンスター』に転生してしまった為に当初は神を呪ったが、『雑魚扱いされる弱小モンスター』とは、言い方を変えれば『常に他者から命を狙われる存在』だという事に気付き、前世における死の直前の記憶から『もう一度死ぬ事』を極度に恐れるようになった。

以来ただただ『死にたくない』の一心で、冒険者や狩人や他種の魔物といった『自分に危害を加える者』を前世の記憶と知識を総動員して、ひたすら返り討ちにしていく日々を400年近く繰り返し………気づいた時には、今世における父母や兄弟姉妹が狩られていく中でただ一匹生き残り、冒険者ギルドや縄張り周辺に住む亜人種、更には自分よりも若い他のナマズネコ達から『森の主』と呼ばれる程の強さと知性を獲得していたのだ。

しかし、それでもその強さに満足する事も慢心する事もなく、むしろ強くなってしまった事で冒険者に襲撃される頻度がますます増えていき、ひたすら『死にたくない』の一心だけで冒険者を返り討ちにする日々を過ごし続けた。

その『死ぬ事』を心の底から恐れ、忌避し、『自分が死なない為に』他者を容赦なく殺していく姿勢を滑稽に思った『混沌の神』によって『怠惰の魔王(スロウス)』に選ばれたのだ。

与えられた権能を使い、縄張り周辺に存在する街や村を同族であるナマズネコを初めとする弱小モンスターの大群によって蹂躙していき、更には大陸中の弱小モンスター達を集めて、自らを『初代ナマズネコ皇帝ズーナマン・キャッティウス』と名乗り、弱小モンスターの楽園『ナマズネコ帝国』の建国を宣言。

弱小モンスター達を率いて、それまでの鬱憤晴らしとばかりに街という街を次々に襲っていった。

現在は元々の縄張りの近くにあった街・ウルタールを『ナマズネコ帝国・帝都』と定めてナマズネコを初めとする弱小モンスター達と共に住み着き、長い間苦しめられてきた『死の恐怖』からようやく解放された事を喜びながら、惰眠をもさぼる毎日を送っている。

【備考】

『ズーナマン・キャッティウス』という名前は、前世においてマンガ版の最初の方だけを読んだ作品『転生したらスライムだった件』の主人公『リムル・テンペスト』にちなんで、自分で考えたもの。

しかし、彼自身の境遇等はむしろ『蜘蛛ですが、なにか？』の主人公と『スライム倒して300年、いつの間にやらレベルMAXになってました』の主人公アズサ・アイザワに近かったりする。

見た目や種族の関係で他の魔王達から『マスコット』や『ペット』扱いされる事が多いのだが、本人……もとい、本鯰猫はマスコット扱いされる事を嫌がっている。