表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
正論_なぜ拒絶されるのか  作者: ボーロン
第二章 旅の途中_星の降る夜
20/35

第20話 “地獄の中のパラダイス”のような“束の間のユートピア” (Rebecca Solnit)

“地獄の中のパラダイス”のような“束の間のユートピア” by レベッカ・ソルニット(Rebecca Solnit)


“地獄の中のパラダイス”のような“束の間のユートピア”


彼女の語る束の間のユートピアは、私が考えた事のある、人類が生き延びるための社会のモデルによく似ているのである。それを考察する為の方法として、複雑に巨大化した現代社会よりも、遥か太古の時代の我々の祖先の社会である「狩りをする裸のサルの群れ」の存続条件を探ることが、適切だと私は考えたのだ。


遥か何百万年の昔の太古の時代、遥かアフリカの大地に、それはあったのだ。まさしくそれは、“地獄の中のパラダイス”であった。その存続条件は一言で言える。【愛】そのものである。


屈強な狩人である夫たちが、狩りに出て何日も巣穴に帰らない間、生き延びるために妻たちは他の残った男たちとともに猛獣と闘い、夫たちの帰りを待っていたのだ。妻への愛と信頼が無ければ、夫は生命を賭して何日もかかる狩に出ることはできない。不倫も貞淑も法も倫理も起源は、その時代、その群れにある。勿論アフリカに孤立し散在する幾多の小さな社会が、愛を裏切り、その「自然法」も倫理も崩壊し、絶滅したのであろう。だが我々の祖先は絶滅することなく生き延びた。人類の歴史は醜悪悲惨であると同時に、闘いに勝ち生き延びた栄光の歴史でもあるのだ。


かの孔子が古の聖賢・聖人君子を熱く語ったのも宜なるかな。


レベッカさんは、日本の大震災のあとでも、“地獄の中のパラダイス”のような“束の間のユートピア” を見たと、感動して語られていた。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ