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45日目 基礎魔法概論:前期中間テスト

45日目


 全力で投げた。俺は何も知らない。


 朝食で景気づけにカフェオレを飲む。眠気も覚めていい感じ。なぜか今日はミルクの減りが悪いのがちょっと面白い。やっぱりみんな緊張している状態でミルクを飲むのは危険だと理解しているようだ。


 ギル? いつも通りジャガイモを『うめえうめえ!』って喰った後、『ミルク飲まないなら俺全部飲んじゃうよ!』って言ってミルクの一気飲みをしていた。朝から十人分近くあるミルクを一気飲みとかあいつマジヤバい。


 そうそう、アエルノチュッチュの連中が顔面蒼白だったのが印象深い。何故かは知らないけど、腹が絶妙に下痢気味なうえに足が中途半端に痺れて動きにくいそうだ。杖で軽くつついてやったらマジ泣き一歩寸前の状態で怒鳴られた。八つ当たりする人って怖いよね。


 アエルノチュッチュであろうと心配そうな顔をするロザリィちゃんがマジ天使。どうして穢れを知らずにこんな聖女になることができたのだろう。ぎゅって抱きしめたい。


 で、基礎魔法概論のテスト。さりげに中間初テスト。入学後初テストともいえる。


 内容としては単語の意味の説明と、与えられたシチュエーションに対しどうやって解決するのか自分の考えを述べよってヤツ。穴埋めが少なかったのが地味に痛いけど、全部パーフェクトに暗記していたから特に問題なし。しいて言うなら書き込み量が多くて時間がちょっと危なかったくらい。ペース配分ミスった奴はたぶん大惨事。


 ポポルのヤツはわからない問題があると貧乏ゆすりをする癖があるようだ。斜め前でずっとゆさゆさしてて正直ちょっとイラッてした。でも、後ろのパレッタちゃんが思いっきり椅子を蹴り上げたらピタって止まった。『ハゲ散らかすぞ』って小声でつぶやいていたのを俺は聞きのがさない。


 驚くべきことに一番早く問題を解き終わったのはギルだった。あいつの筋肉はもはや独立したそれを確立しつつあるようで、ギルが寝ぼけ眼でもものっそい速さでうねうね動いて解答用紙を黒く染めていた。


 シューン先生がぽかんとその様子を見ていたので、インしたローブをこっそり引っ張ってみたけどやっぱり引っこ抜けなかった。残念。


 テスト後、クーラスが答え合わせを要求してきたので受けて立った。だいたい一緒だったけど、ヤツは『釣りができなかった先生が図書館で読んだ不朽の名作のタイトルは何でしょう?』って言うサービス問題が答えられなかったらしい。


 もちろん日記をつけていた俺に死角はない。『オークの瞳に恋してる~ハイエルフの俺がプリンセスオークのあいつと入れ替わってしまったあげくに許嫁になれと脅迫されている件について~』と一言一句違わず言い上げた。


 『あの問題は学術的な観点としてふさわしくなく、したがってテストの勝負の本来の目的である学力の優劣を測る指標にはなりえない』とかなんとか強がるクーラスに対し、ポーズをとりながら『素直になれよ、オークちゃん?』とイケメンボイスで煽ったら拳骨で頭をグリグリされた。演技力が足りなかったのだろうか。


 思い出したら頭がジンジンしてきた。とりあえずテスト明けにはクーラスはギルと同じ部屋で寝てもらうことにする。


 明日もやっぱり中間テスト。ヨキだから油断できない。イビキのうるさい友人の鼻に、今日は無難に乾燥させたファットウォーム(釣り餌)を詰め込んでおいた。

20160127 誤字修正

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