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~第三十二話~元勇者、遭遇する~

娘のリアネの誕生日から、数日後の事。今日は私のお仕事のお休みの日なので、今日一日何をしようか……と、迷っていた。娘のリアネと一日過ごすのも良いし、けど一日中家の中にいるのもなあ……と思ったので、私はリアネに


「リアネ? 今日……私はお仕事が無いから、お休みなのだけど……リアネはどうしたいかな?」

私がそう聞くと、リアネが


「えっと……じゃあ、お母さんとお出かけしたいかな」


そう言って来た。お出かけね……まあ、それもありなのかも知れないと思ったので、それに……リアネと一緒なら絡まれる事も無さそうに思ったので、一緒に出かける事に決めた。けど、私の髪の色はこのバイトール王国では、結構目立ってしまうので、髪の色を隠す為にフードを被る事にして、娘のリアネとリアネの頭の上にクロが乗っているので、一緒に外に出かける事にしたのだった。

今の時期は、夏と呼ばれる季節に近づいているからか、外の気温が少し高めになっていて、ちょっと暑く感じる。これからどんどん暑くなると考えると、今の私のフードを被った格好。暑さで倒れるかも知れないと思ったので、ちょっと何か考えないといけないのかも知れなかった。バイトール王国の国の中をリアネと手を繋いで歩いていく。とりあえず……中央広場の方に行ってみる事にした。

国の中を歩いて、中央広場に辿り着く。何か催し物をやっているかと思っていたけど、建国祭は終わったし、特にこれといってイベント等はやっていなかった。

さて……これからどうしようか……と、思っていると


「あ……もしかして……お姉さまですか?」

私に声をかけた者がいた。お姉さまってもしかして……声をかけた者の姿を見てみると、そこにいたのは

シスター風な格好をしたユリスの姿があった。


「お姉さま? お母さん……お姉さまって?」


リアネがそう言って来る。えっと……これはどう説明したらいいのだろうか……? とりあえず私は、ユリスに


「えっと……ユリスよね? そのお姉さまと言うのはやめてくれないかしら?」


「でも……私はそう呼びたいんです……あの、お姉さま? ちょっと気になるのですが……そちらのお子さんは?」


「私の娘だけど」


「な、なんですと……お姉さま、結婚してたんですか!?」


何でそんなに驚いているんだろうか? この子は? 私が結婚していてはいけないのか?って思ってしまうじゃないか。いや、してはいないけど。


「えっと……娘はいるけど、結婚してはいないわ」


「成る程……解りました、そっか、お姉様に男は似合いませんしね。それに娘って言うのも養子にした子供だと思いますし、これはまだ私にもチャンスがあるかもです。ここは頑張らないと……!」

何か独り言をぶつぶつ言っているけど、何だろうか? ちょっと嫌な予感はする気がするのは気のせいか?


「あの、お姉様? この後何か予定はありますか?」


「予定と言われても、特に何も……リアネを連れて外に出ただけだし……」


「お母さん……この人、ちょっと怖いかも……」


リアネもユリスの独特の雰囲気を何かしら感じ取っているみたいだった。あと、気になった事が一つ。それは……ユリスの格好だった。私が覚えているのは、ユリスの格好が聖職者が着る衣だと言う事。と言う事はこの子は聖職者関係なのだろうか? とりあえず……気になったので、私は聞く事にした。


「ユリス、貴方のその格好って、もしかして」


「私の格好ですか? 実は私……バイトール教会が家なんです。これは普段着ですかね? 一応バイトール教会のシスター見習いなんです。まあ……聖職者ですかね? 一応」


「そうなんだ……じゃあ、使えるのは回復術専門って事なのかしら?」


「えっと……そう言われればそうですね、けど……」


「けど?」


「私、回復術の才能があまり無いみたいでして、使える回復術も少ないんです。だから見習いみたいな感じなんですけどね」


「そう……で、私達の予定を聞いたのは何でなの?」


「ああ、そうでした、お姉様さえ良かったら、私の家へ招待したいかなと思いまして、あの時のお礼もしたいですし、構わないですかね?」


あの時のお礼ね……あの時って、私達が捕まった時の事を言っているみたいだった。リアネが「お礼って何かしたの? お母さん?」とか言って来たけど、リアネには事の真相を教えるの事は無いかな……と思ったので、リアネには「ちょっと手助けしただけよ」と、言っておく事にした。それにしても招待ね……ユリスの家が協会と言うらしーし、教会は行ったことが無かったから、行って見るのもありかも知れないな……と、思ったので


「リアネ、私は行こうと思うけど、リアネはそれでいいかしら?」

私がそう言うと


「お母さんがそう決めるなら、私は特に何も言わないかな」


「じゃあ、決まりね? ユリス、案内してくれないかしら」


「あ、はい、解りました、こちらになります」


ユリスに言われて、ユリスについて行く事にした。

歩いている途中、やたら視線を感じる。まあ理由は何となく解る。それは……ユリスの格好に関係していた。そう、歩いていると揺れるのだ、胸が。

ユリスの胸が非常に大きいので、歩くと揺れるのが特に解る。

ユリスの胸を見ている男どもは、「あの胸を触りたい」とか「むしゃぶり尽くしたい」とか思ってるんだろうな……とか、思ってしまった。

娘がいるのに、何で私はこんな変な考えしてるんだろうな? リアネも「何かあの人の事を見てる人が沢山いるみたい?」とか不思議がっていた。

リアネも将来、巨乳になりたいのだろうか? いや……考えるのはやめとこう……うん。そう思いながら、私達はユリスの家、バイトール教会へと向かう事になったのであった。

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