それぞれの道5
「いらっしゃい、待ってたのよ~」
そう言って、かよ子さんは、にこにこと私の手を取る
「お招き有り難うございます
また、お会いできて嬉しいです」
そう言って私もかよ子さんの手をきゅっと握る
「さっいらっしゃい
貴女の為に久しぶりにお菓子を作ってみたのよ」
手を取られたまま、ううん、むしろ引っ張られるように
かよ子さんに中に案内された
ログハウスは、相変わらず力強くそして、優しい雰囲気で
私たちを包み込んでくれるし
中にいる住人達、そう、あの人形たちも楽しそう
その1人、あの熊と目があったので
「こんにちは」
と、私がいうと、いらっしゃい、と声が帰ってきたとたん
また、来たんだ~
遊びに来たぞ!やっつけろー
なんて、声が頭に響く
やっつけろーは酷いけど、これは、りすくんかな
いつも強敵に胡桃とか投げて、向かっていく子
だけど、森の警告役と護り手なんだよね
「なんにもしないよ~
いっしょにいさせてね~」
そう言うと、くすくすという声か聞こえる
「まぁ、ファルね
悪戯は駄目よ」
そう言って、かよ子さんは、天井近くの棚をみる
そこには、のぞき込んでるりすくん
あはっここに居たんだね
見つかった!みたいな顔に見えるのは気のせい?
それとも、そうおもってるの?
席について、この空間にはかよ子さんの物語で溢れてますね
といったら、かよ子さんは、頷いた
「そうね、ここじゃないと、私はあの物語を生み出すことは出来ないでしょうね
ここは、あの物語の聖地なのよ」
そういって、ふふっと笑ってる
その聖地の中にいるのは、かよ子さん本人じゃなくて
かよ子さんっていうキャラクターなんだろうなぁって思う
かよ子さんが作ってくれた
ラズベリーパイを口にいれると
濃厚な甘さと酸味が口の中に広がった
「美味しい!」
つい、口からでちゃうおいしさ
さくっさくのパイと
ちょっとしっとりしたパイ
その上に、カスタードがほどよくぬられて
たぶん、手作りのラズベリージャムをひいてる
それか、ソース
で、生のラズベリー飾り付けてて
それぞれの食感や味が、マッチしてて美味しい
「ふふふっ有り難う
山の中でとれるのよ
最初は私もびっくりしたものよ~」
ん?びっくりする?
「あれ、知らなかったんですか?」
そう、私に三木さんが言った
何を知らないんだろう・・・
「先生は、ここでの暮らしはまだ短いんですよ」
あれ?そうなの
だって、この部屋の
ううん、この山の住人っぽいのに・・・
「そうなのよ、この作品を描き始めて
1冊目が売れてから、買ったお山ですもの」
あれ?そうなんですか
そして、今、山っていいましたよね
や・・・山ってかえるんですか・・・
「夫がね、定年退職したでしょう?
そしたら、趣味で物作りがしたいっていいだして
まず、第一号の作品がなんだと思う?
ユキちゃん、当ててみて?」
くすくすと笑うかよ子さんに、私は、周りを見渡した
人形を作ったのも、旦那さまだよね
でも、きっと、かよ子さんの雰囲気からして
そうじゃない・・・
うーんなんだろう・・・
そう思ったら、私の目の前に飛び込んできたのは
大きな木彫りのトーテムポール?
柱っぽくなってるけど、後からだよね・・・
「あの、トーテムポールですか?」
私が、それを見つめながら言うと、かよ子さんは
残念と、言いながら首を振った
「この、お家よ」
え・・・・
えぇえぇぇぇぇ!
ログハウス作っちゃったんですか~
遂に、この日がやってきたか・・・といのが私の感想です
何人かの読者さんから苦言を呈されている現状、
中たるみ、地球編、全ルートフラグ回収などで、面白くないとか、
まとまってないなどの意見に
現状で100%いいえ、と答えられない自分がいます
ということで、現在忙しい仕事、他の用事などがあり
1日1話にしようと思ってます
詳しくは、20時-21時の間の活動記録で
今から書きますので、どうぞ、理由?の知りたい方は読んで下さいね
その方の方は、1日1話になるのかーと思って下さい
えーと、今日は2話ですよ




