767.本当の最後の戦い
憎悪と憤怒を込めた顔で、アイノスが俺を見下す。
デバッグモードとやらが切られちまったせいで、これ以上ラプラスの援護は受けられなさそうだ。
今度こそ、これが正面対決だ。
この世界に来てから今まで全ての因縁……いや、アイツがこの世界の管理者になり、ばら撒き続けてきた数え切れない不幸の数……その全てに決着を付ける。
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〖アイノス〗
種族:--
状態:憤怒
Lv :255/255(MAX)
HP :99999/99999
MP :99999/99999
攻撃力:50000
防御力:35000
魔法力:50000
素早さ:50000
神聖スキル:
〖修羅道(レプリカ):Lv--〗〖畜生道(レプリカ):Lv--〗
〖人間道(レプリカ):Lv--〗〖餓鬼道(レプリカ):Lv--〗
〖地獄道(レプリカ):Lv--〗〖天道:Lv--〗
特性スキル:
〖神の視界:Lv--〗〖大賢者の盾:LvMAX〗〖聖神の魔眼:LvMAX〗
〖多重並列思考:Lv--〗〖アカシックレコード:Lv--〗〖グリシャ言語:LvMAX〗
〖HP自動回復:LvMAX〗〖MP自動回復:LvMAX〗〖浮遊:LvMAX〗
耐性スキル:
〖物理耐性:LvMAX〗〖魔法耐性:LvMAX〗
〖状態異常無効:Lv--〗〖七属性耐性:LvMAX〗
通常スキル:
〖ステータス閲覧:LvMAX〗〖天地創造:Lv--〗〖異界送り:Lv--〗
〖自己再生:LvMAX〗〖念話:LvMAX〗
称号スキル:
〖六大賢者:LvMAX〗〖全知全能:Lv--〗〖智慧の聖域:Lv--〗
〖世界の支配者:Lv--〗〖ラプラス干渉権限:Lv9〗
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何度見ても、笑っちまうような凶悪なステータスだ。
この世界で管理者として君臨すべく、必要なものを詰め込まれたかのような。
だが、今の俺だって負けちゃいねえはずだ。
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〖イルシア〗
種族:テュポーン
状態:通常
Lv :240/240(MAX)
HP :75663/75663
MP :52082/52082
攻撃力:51262
防御力:31161
魔法力:46621
素早さ:34981
ランク:G(神話級)
神聖スキル:
〖人間道:Lv--〗〖修羅道:Lv--〗〖餓鬼道:Lv--〗
〖畜生道:Lv--〗〖地獄道:Lv--〗〖天道(レプリカ):Lv--〗
特性スキル:
〖竜の鱗:LvMAX〗〖神の声:Lv8〗〖グリシャ言語:Lv3〗
〖飛行:LvMAX〗〖竜鱗粉:LvMAX〗〖闇属性:Lv--〗
〖邪竜:Lv--〗〖HP自動回復:LvMAX〗〖気配感知:LvMAX〗
〖MP自動回復:LvMAX〗〖英雄の意地:Lv--〗〖竜の鏡:Lv--〗
〖魔王の恩恵:Lv--〗〖恐怖の魔眼:Lv1〗〖支配:Lv1〗
〖魔力洗脳:Lv1〗〖双頭:Lv--〗〖精神分裂:Lv--〗
〖意思疎通:Lv3〗〖支配者の魔眼:Lv1〗
〖神ヲ裂ク爪:Lv--〗〖神ヲ喰ラウ牙:Lv--〗
耐性スキル:
〖物理耐性:LvMAX〗〖落下耐性:LvMAX〗〖飢餓耐性:LvMAX〗
〖毒耐性:LvMAX〗〖孤独耐性:LvMAX〗〖魔法耐性:LvMAX〗
〖闇属性耐性:LvMAX〗〖火属性耐性:Lv6〗〖恐怖耐性:LvMAX〗
〖酸素欠乏耐性:LvMAX〗〖麻痺耐性:Lv7〗〖幻影無効:Lv--〗
〖即死無効:Lv--〗〖呪い無効:Lv--〗〖混乱耐性:LvMAX〗
〖強光耐性:LvMAX〗〖石化耐性:LvMAX〗
通常スキル:
〖転がる:Lv7〗〖ステータス閲覧:Lv7〗〖灼熱の息:Lv7〗
〖ホイッスル:Lv2〗〖ドラゴンパンチ:Lv4〗〖病魔の息:Lv7〗
〖毒牙:Lv7〗〖痺れ毒爪:Lv7〗〖ドラゴンテイル:Lv4〗
〖咆哮:Lv3〗〖天落とし:Lv4〗〖地返し:Lv2〗
〖人化の術:Lv8〗〖鎌鼬:Lv7〗〖首折舞:Lv4〗
〖ハイレスト:Lv7〗〖自己再生:Lv6〗〖道連れ:Lv--〗
〖デス:Lv8〗〖魂付加:Lv6〗〖ホーリー:Lv5〗
〖念話:Lv4〗〖ワイドレスト:Lv5〗〖リグネ:Lv5〗
〖ホーリースフィア:Lv5〗〖闇払う一閃:Lv1〗〖次元爪:Lv7〗
〖ミラージュ:Lv8〗〖グラビティ:Lv8〗〖ディメンション:Lv8〗
〖ヘルゲート:Lv6〗〖グラビドン:Lv8〗〖ミラーカウンター:Lv8〗
〖アイディアルウェポン:Lv9〗〖ワームホール:Lv1〗〖カースナイト:Lv4〗
〖リンボ:Lv4〗〖ディーテ:Lv4〗〖コキュートス:Lv4〗
〖終末の音色:Lv--〗〖カオティックブレス:LvMAX〗
称号スキル:
〖竜ノ神:Lv--〗〖歩く卵:Lv--〗〖ドジ:Lv4〗
〖ただの馬鹿:Lv1〗〖インファイター:Lv4〗〖害虫キラー:Lv8〗
〖嘘吐き:Lv3〗〖回避王:Lv2〗〖チキンランナー:Lv3〗〖コックさん:Lv4〗
〖ド根性:Lv4〗〖大物喰らい:Lv5〗
〖陶芸職人:Lv4〗〖群れのボス:Lv1〗〖ラプラス干渉権限:Lv9〗
〖永遠を知る者:Lv--〗〖王蟻:Lv--〗〖勇者:LvMAX〗
〖夢幻竜:Lv--〗〖魔王:Lv6〗〖世界最強の証:Lv--〗
〖神話に幕引く者:Lv--〗〖最終進化者:Lv--〗
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す、すげえ、ステータスが全部、伝説級上位の頃と比べても四倍くらいになってやがる。
充分、アイノスに追いついている。
これで奴のアドバンテージは全部消しとんだも同然だ。
『攻撃力以外、全部結構しっかり負けてっけどな』
相方が横槍を入れてくる。
大丈夫だろ。
なにせ、相手はまともに命懸けで戦ったこともねえ、万年単位の引き篭もり様だぜ。
ハンデとしては小っちゃすぎて申し訳ねえくらいだろ?
俺は笑って返してやった。
俺は翼を広げ、宙のアイノスへと飛び掛かった。
「……〚ドラゴニム〛」
アイノスを中心に魔法陣が展開される。
初めて見る魔法だ。
〚アカシックレコード〛で使用可能にしたスキルのようだが……。
アイノスの身体が膨張し、異形の化け物へと変わる。
相変わらず左半身は、崩れたホログラムのようになっており、輪郭が不安定に揺れている。
鋭い爪を伸ばした後、左右で異なる不気味な双眸が俺を睨む。
【通常スキル〖ドラゴニム〗】
【竜に化けることができる魔法スキル。】
【発動中は〚攻撃力・防御力〗が上昇する。また、MPが減少し続ける。】
ドラゴンへ姿を変える魔法……なるほど、リトヴェアル族の森で戦った、アザレアの〚竜化の術〛みたいなもんか。
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〖アイノス〗
種族:--
状態:ドラゴニム、憤怒
Lv :255/255(MAX)
HP :99999/99999
MP :99848/99999
攻撃力:65000(50000)
防御力:45500(35000)
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なるほど……結構無視できねぇ上昇率じゃねえの。
やっぱり全部の魔法使えるのって反則だわ、普通に。
『唯一の攻撃力もあっさり超えられてんぞ、オイ』
さ、最後の戦いにしては、ちびっこくて緊張感のねぇ奴だと思ってたんだわ。
やっぱり相手がこのくらい格上の方が燃えるよな?
それに、アレだけの魔法……消耗が少ないわけがねえ。
アイノスは恐らく、データにしか存在しないような、凶悪な回復スキルもゴロゴロ持ってるはずだ。
なにせ、ウロボロスを経由してる俺でさえ見たことのねぇ、〚エストリグネ〛を使ってたんだからよ。
どの道MPを削り切る必要があること思えば、派手な攻撃に躍起になってくれる方が、手の内がわかりやすくていいってもんよ。
『お仲間がやってきて勢い付いたか。すぐに絶望させてあげるよ』
アイノスが大量の魔法陣を展開する。
何か来ると……そう思ったときには、俺の前脚の鱗に、黒い斬撃が走っていた。
いってぇ……!
このスキル、発動の予備動作がほとんどねぇ!
痛みを感じた刹那、俺は軌道を変え、身体を大きく反らした。
奴が放ったのは一発じゃねえ!
予想通り、無数の黒い斬撃が到来する。
肩や腰、頬を掠め、鱗を削り飛ばした。
【通常スキル〖ヴォイドエッジ〗】
【空間を操り、虚空を引き裂く斬撃を放つ魔法スキル。】
どうやら〚次元爪〛の魔法版らしい。
なんでも魔法スキル使えるのはいいとしてもよ、アイツの実質的な専用の魔法スキル多すぎない?
せめて知ってる技を使ってくれねぇとイーブンじゃねえよ!
放つ技全部が初見な挙げ句、相手の手札が無制限じゃねぇか。
こっちなんか、テュポーンになっても、ブレス攻撃と爪と牙が立派になっただけだっつうのに。
ラプラスちゃん、この進化先、強制された割にはステータス以外に見所がないし、そのステータスも負けてるんだが。
もっといい進化、本当になかったんだろうな?
とにかく、できることをやっていくしかねぇ。
軌道を変えて大回りしつつ、〚次元爪〛を放つ。
奴は宙を飛び回り、華麗に俺の爪撃を躱し切ってみせた。
へ、へえ、さすがにやるじゃん……。
〚次元爪〛、遠距離の中では相当避け辛いはずなんだけどな。
『相方ァ、戦闘経験は分があるんじゃねえのかよ! 話が違ェぞ!』
し、仕方ねぇだろ、ステータスが全然違うんだから!
何度もやってりゃ、その内当たってくるんだろ!
『こっちはキミの戦闘は全部、確認してるんだよ。戦い方、身体の動かし方、スキルの使い方くらい把握してる。〚次元爪〛は動作に合わせれば、後はステータスで勝る分、充分に避けられる』
アイノスから苛立った声がする。
おうおう、とんだ最悪の厄介ファンもいたもんだぜ。
こっちが公開してねぇ戦闘シーンを勝手に盗み見て漁って対策すんのは、ちょっとマナー違反だろ。
『絶体絶命だな、相方ァ』
いつもこんなもんだったろ。
それになんだろうな。
絶望なら、特大の奴を何度も目前の奴にお見舞されたところだ。
多少俺よりステータスが高くて、動きがちょっと覚えられてるくらいじゃ、今更心に響かねぇな。
それに……相方、お前がいてくれてるからか、不思議と微塵も負ける気はしねえよ。
【活動報告】
本日でドラたま第一巻発売から丁度十年となります!
(WEB連載からは+四ヵ月ですが……)
途中間が空いてしまった時期もありましたが、長らく本作を支えていただき本当にありがとうございます!
先日発表されましたが、ドラたまのアニメは2026年1月9日より開始となっております!
アニメ版のドラたまもぜひよろしくお願いいたします!
(2025/12/15)




