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第703話 マジュ国城①

すみません。

今回少し短いです。




ドドーンッとマンガだったら効果音がつきそうな、それはそれは立派な…それこそ“城”と呼ぶに相応しい立派な建物がそこにはあった。

私の語彙力では、言い表せないような。

城門から城まで距離がありすぎるだろう、とか。

掃除が大変だろうと一目で分かる、外観からおおよその部屋数を割り出し、ゲッソリしてしまうな、とか。

何年かかって作り上げたんだろうか、とか。

色々言いたいことはある。

城門でリーリエ王女が顔パスで門番に通され、その後に続いた私達も特にノーチェックだった。

………いいのかそれで…

疑問が顔に出ていたのだろう。

リーリエ王女が笑う。


「武器になりそうなもの、犯罪歴、その他危険人物は、魔法で探知できますから」

「そうなんですのね」


指紋認証の魔法バージョン、って思ったら1番簡単ね。

ちなみに城門から5メートルぐらい進んだ場所に、色の違う地面があった。


「青色の上に立って頂いてもよろしいですか?」


リーリエ王女が示した地面に、私達は足を踏み入れた。

――私はラファエルに抱かれたままだったから、自分で踏み入れてはいないけれども!

いい加減降ろしてくれないかな!?


「王城内へ王族許可者を送る移動魔法が発動します。一瞬で光景が変わりますが、慌てないようにお願い致します」


リーリエ王女が誘導するためか、彼女は少し距離を取っている。

杖を振ったと思えば、次の瞬間広間みたいな所にいた。

民達も驚いて騒ぎ出す。

天井は何メートルあるんだろう、と思ってしまうほど高い。

多分私を3人縦に並べられても、まだまだ辿り付けないだろう程。

奥に少し階段があり、その上に立派な椅子が10脚並べられている。

おそらく王族が座るところ。

階段には赤い絨毯が敷かれており、滑りそうだな、と思ってしまった。

床は等間隔に並べられている石。

目を凝らしてみると、普通の石ではなく、まるで大理石のような艶々してて立派な材質だと伺える。

次々と民が増えてきて、リーリエ王女の姿も見え、全員送り終えたのだと分かる。


「ここは、第10の広間です」


リーリエ王女の言葉に、あと9、いや下手したらもっと広間があるということだろうか? と思わず遠い目をしてしまう。


「王にはわたくしから声をかけてまいりますので、こちらの広間を皆様でご利用ください」


リーリエ王女が杖を振ると、次々と必要最低限の物が現れる。

毛布に食糧に飲料など。

………つくづく便利だな…

ランドルフ国も、勿論サンチェス国も、これだけのものを用意できるまで、1時間以上かかるだろう。


「ラファエル王太子殿下とソフィア王女は、わたくしとお願いできますか?」


チラッと聖女を見るリーリエ王女。

彼女の罪を証言して欲しい、そういう事だろう。

素直にラファエルはリーリエ王女に頷き、続いた。

………だから、私はいつ降ろしてくれるのだろうか…

私は心の中で涙しながら、そのまま運ばれていった。


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