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第613話 断固拒否です

誤字報告ありがとうございます!




「入るよソフィア」

「………」


ソフィーに着替えさせてもらって、食事を終え、ラファエルとティータイム中。

いつも通り、本当にいつも通りにノックなしでお兄様が入室してくる。

もう言うのも面倒くさい。

いつになったらノックして入室してくれるのか。

ラファエルとイチャ……ごほんっ。

………見られたら気まずい事になってたらどうするんだ。

両方が何とも言えない感じになってしまうでしょう?

………ぁ、いや……お兄様のことだから現行犯で捉えたい場面かも?

だからノックしない……いやいや!

私だけの時もノックなしだ!

今のはないな!


「ソフィア?」


ジト目で見ても察してはくれない。

私は隠すことなくため息をついた。


「酷くない!?」

「………お兄様がね」

「俺が何したの!」

「淑女の部屋にありえない入室の仕方をしましたね」

「え? 淑女が何処にいるの?」


投げたクッションは難なく受け止められた。

………期待はしてないけど、当たればいいのに。

私の扉の前に立っている兵士は仕事しないよね。


「それはともかくさ、明日の朝に会議があるから参加して欲しいんだよね」

「行ってらっしゃいラファエル」

「いや、ソフィアもだから」


他人事で言うとすぐさま否定された。

チッ。


「私は行かなくても良いと思うの」

「ダメでしょ」

「女は会議に出る事は許されていないでしょう」

「言ったでしょ。法を変えるのは王だけ」


お父様のせいか。


「もう1回例外作っちゃってるし、拒否できないよ」

「何故出席しないといけないの。私元々関係ないし。前のはランドルフ国の事情を説明するためだったから分かるけれど」


騙し討ちみたいに連れて行かれたけどね!


「何言ってるの被害者が。マジュ国の失態でソフィアは倒れたんだよ?」


つまり今回の会議はマジュ国組もいる、と?


被害者わたし加害者まどうしの前に連れて行くのが可笑しいって言ってるの。また被害を受けたらどうするの」

「他国国王の前で?」

「追い詰められたら何するか分からないじゃない」


1番の理由は、そんな面倒なことに巻き込まれたくない、だけれども。

サンチェス国はきちんと王と王太子がいるのだから、私が介入する意味はないと思うの。

トップが決めてくれたらいいのよ。

私はもうあの魔導士見たくないし。

ストーカーになったらどうするのよ。

気持ち悪い。


「言い分は分かったけど、取りあえず親父の命令だから」

「お兄様からお断りして下さい」

「ヤだよ。俺が怒られる」

「怒られて下さい。こんな事言いに来たのはお兄様でしょう」

「うわ…」


お兄様が嫌な顔をする。

私がしたいわ。


「レオポルド殿。俺も反対だよ」

「ラファエル殿…」

「ソフィアはさっきまで、また気を失ってたんだ」

「………え!?」


バッとお兄様が天井を見る。

どうやら影から聞いてなかったみたいだ。

………それ程眠ってたわけじゃないのかな…?

お父様とお兄様が話してたから報告できなかったとか?


「明日ならソフィアを参加させられないよ。数日は安静にさせないと精霊の力の使用の反動が、ソフィアに悪影響起こして後遺症になっても困るから」

「………そう。分かった。親父に伝えとく。その代わりラファエル殿は必ず出てくれるね?」

「ソフィアの分まで任せて」


ラファエルとお兄様の間で決まり、お兄様は私の頭を撫でて部屋を出て行った。

………良かった…


「ソフィアを大勢の男の前に晒すのも嫌だしね」


………ラファエル…本音はここでは隠して…


「お茶飲んだらまた横になってねソフィア」


ラファエルの言葉に素直に頷いた。

本調子ではないし、会議に参加させられても困る。

素直に寝ていよう、と思いながらお茶を飲み干した。


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