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第70章 学園生活

 学園長室ではリットとエステが今後の方針について話し合っていた。


「大会のメンバーを決めないとね」


「明日の選考会でいい子がいればいいんですけどね」


「でも皆出たがらないんだよ」


「そうですね、大勢の観ている前で無様に負けるなんて誰だって嫌ですもの」


 ドォォン!


 その時大きな音が部屋に響いた。


「何だ!」


「キャー‼︎」


 慌てて窓を開けて音のした所を見るとカラフルな光がパラパラと消えていく所だった。


 教室の方からも窓から生徒が顔を出している。


「何が起こったのか全くわからないな」


「ビックリしたわ!」


 ふたりは心を落ち着かせる為に椅子に座りお茶を飲んだ。


 その時廊下を走ってくる音がふたりの耳に聞こえていた。


 バァン!


 扉が大きく開かれた。


「ライアナさんどうしたんですか? 試験のはずでは?」


 ライアナはぜえぜえと息を切らしてそこにあったお茶を飲むと興奮した様子で話し始めた。


「聞いて下さい! 今日入るふたりが凄いんです‼︎」


「ちょっと落ち着いてライアナさん」


 リットはライアナを落ち着かせると改めて話しを聞いた。


「すいません、ちょっと興奮し過ぎちゃって」


「そんなに凄い子達なんですか?」


「そうなんですよその内一人はマナ使いでして、さっき大きい音がしませんでした?」


「まさか……さっきのあれは」


「はい! あんな事が出来る人見た事ありませんよ!」


「それは凄く嬉しい事だ! ふたりは今どこにいるんだい?」


「今入学手続きをしています」


「そうか、じゃあ会いに行こうかなエステも行く?」


「そうですね、どんな子か気になりますし」


 リットとエステはワクワクした気分で部屋を出て行った。



 エレナとアルトは入学手続きが終わって部屋で休んでいるとふたりの大人が部屋に入りエレナ達に話しかけた。


「おはようございます。ようこそリチーナ学園へ。私は学園長のリットというんだよろしくね」


「私は副学園長兼教師のエステです」


『おはようございます。エレナといいます』


「アルトです」


「君たちは誰からの紹介だい?」


『鍛冶屋のデュアルさんですね』


 その名を聞くとエステは「あ!」と思い出す。


「そういえば娘さんが通ってましたね」


「聞いたよ君たち凄い腕前みたいじゃないか、良かったら明日の武闘大会の選考会に参加しないかい?」


「もちろんだ、その為にここに来たんだ」


「何か訳ありみたいだね」


 アルトは経緯を話した。


「なるほど、それでこの学校に来たんだね」


『昨日この街に来たばかりで大会の事がよく分かってないんで教えて下さい』


「じゃあエステ、教えてあげて」


「はい、武闘大会は年一回行われるこの街最大の催しです。種目は格闘技とマナ使いの個人戦の他に学園で戦う団体戦があります。団体戦は学園で3人1組を作り一人ずつ戦っていき相手を全て倒した方の勝ちとなります」


『じゃあ僕はマナ使いの方に出ようかな』


「そうしてくれると助かるな。エレナに勝てる気がしない」


 アルトはほっとした表情をして言った。


「さて入学手続きも終わったし制服に着替えてもらってから皆んなに紹介しよう」


 エレナは服のサイズを測られると女子更衣室に行き渡された制服を着た。


 外ではエステが待っていた。


 更衣室から出てきたエレナを見るとエステはパァと笑顔になりエレナの上から下までジッと見ていた。


「あら! 似合っているわ! あなたは本当に綺麗ね見惚れてしまうわぁ! じゃあ行きましょ!」


『僕はどのクラス何ですか?』


「エレナさんはマナ使いなので特級クラスよ」


 5階まで上がり奥に行くとそこでエステの足が止まる。


「ちょっと待っててね」


 そう言うと中に入って行った。


 次第に教室がざわつき始めエステがヒョコっと顔を出して手招きした。


 教室に入ると5人の生徒がいた。


 エレナを見ると信じられないといった顔をして見ている。


「今日からこのクラスに入るエレナさんよ」


 エステはそう言うとこちらを見た。


『エレナです。よろしくお願いします』


 パチパチと拍手が起きるとエステは周りを見渡して空いている席を探した。


「エレナさんの席はあそこでいいわね?」


 丁度真ん中辺りに1つ席が空いていたのでそこへ向かっていると周りから羨望の眼差しが注がれていた。


「綺麗……」


「わあ〜本物だ〜」


 椅子に座るとエステはパンパンと手を叩き騒ついた教室を静めた。


「ではもうすぐお昼だからこれで休憩にしましょう。それと明日は選考会だからちゃんと出るのよ。あなた達は特級クラスなんですからね」


 エステはそう言うと教室を出て行った。


 それを合図に4人がエレナの方へ集まる。


「エレナさん初めまして! ソニンて言います!」


「俺はフェイブだ。よろしく!」


「わ、私はアルコですぅよろしくお願いしましす」


「僕はウィンです。よろしくお願いします」


『皆んなよろしくねエレナです』


「はあ〜この容姿でマナ使いなんてずるいわぁ〜」


 ソニンは羨ましそうにエレナを見ている。


「君はこの街の出身じゃないよな、何処から来たんだ?」


 フェイブは疑問に思ったのかそう聞いてきたのでエレナは答えた。


『隣のルヴォス大陸から来たんだ』


「「ええー‼︎」」


 すると皆驚きの声を上げた。


「よく無事に来れたね」


「おお、相当な護衛を連れて来たんだな」


「じゃあもしかして大金持ちのご令嬢⁉︎」


「もしくは王女様⁉︎」


 ソニンとアルコは身を乗り出してエレナに迫っていた。


『違うよ、運が良かっただけだよ』


「はー凄い度胸だな」


 カンカンと鐘が鳴る。


「お昼だわ! エレナさん一緒にご飯食べよ!」


 ソニンとアルコに連れられ食堂に向かう。


 教室を出る時10歳位だろうか女の子が視界に入った。


 窓を見つめる顔はつまらなそうでじっと外を見ていた。



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