55話 誕生日プレゼント
「今日はよろしくお願いますマサトさん」
今日は俺の誕生日前日で、花梨ちゃんが俺に誕生日プレゼントを渡すつもりだったのだが・・・・・・
「まだ私とマサトさんは付き合いが短いので何が好きなのか分からなくて・・・・・・だからある程度どんなものが欲しいか教えてください」
と言われて一緒にショッピングモールに来ている
「まずはアクセサリーでも見に行きしょう」
「なんかイケてる男の人がつけてるイメージがあるな」
「マサトさんもイケイケですよ!・・・・・・今はですけどね」
最後の方は小声で何が言ってるような気がしたが聞き返すほどのことでもないだろう
そしてアイドルからしたら俺くらいの男はたくさん見てきただろうからお世辞だろうけど、やっぱり褒められたら嬉しい。
前世はそんなこと全く言われなかったからね!(泣)
「着きました!ここが私のお気に入りのアクセサリーショップです」
お店の名前の下に大きく『アイドルの花梨さんが愛用‼︎』と書かれていた
お店の名前よりそっちの方が大きいけど大丈夫なのかな?
「見たところ女の人用のものしかない気がするんだけど大丈夫かな?」
「その辺はもちろん大丈夫ですよ!しっかりと考えてきました。マサトさんならなんでも似合いますから」
何を考えてきたの?別に俺はなんでも似合うわけじゃないからね
「これなんかどうですか?」
花梨ちゃんが指をさしていたのは真ん中にハートマークがある金色のネックレスだった
なんかどこかで見たような気がするな・・・・・・
「確かにいいな、これにするよ」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺たちはネックレスを買い、今は喫茶店で優雅にお茶をしている
「花梨ちゃんは何食べたい?」
そう質問すると少し照れたようにこう言った
「こ、このカップル限定のスムージーがいいです!」
ちなみにそのカップル限定スムージーとは、二つのストローがハート型になっているものである
前世では「こんなの誰が飲むんだよリア充爆ぜてくれ」と願っていたものだ
「それは・・・・・・大丈夫かな?」
「本当はカップルじゃないってことですか?マサトさん、バレなかったら犯罪じゃないんですよ」
いやそんなことを言ってる訳ではないけど
「私、これ美味しそうだったからずっと飲みたかったんですよ。お願いします、可愛いからの頼みです」
そこまで言われたなら仕方ない、俺だって男だしねこれを注文しようか
店員さんを呼びカップル限定スムージーを注文したが、その時に店員さんに花梨ちゃんが嫉妬の目を向けられていたのは気のせいだと思いたい
変装は完璧なので絶対にバレないと思うのだができるだけ見られるのは避けたいところ
「お待たせしました。カップル限定のスムージー1つです」
「やっぱり美味しそうですね!」
うん、圧倒的リア充感。
これを食べるのは少し勇気がいるだろう
「あ、食べる前にこれつけたいんですけどいいですか?」
そう言ってかばんから出したのは金色のネックレスだった
「うん、全然いいよ」
そう言うと花梨ちゃんは上目遣いで「少し恥ずかしいので目を瞑ってくれませんか」と言った
これは俺の配慮が足りていなかった。確かに結構接近する訳だし恥ずかしいだろう
30秒くらい目を閉じた後、もう目を開けてもいいですよと言われて目を開けた
「ねえマサトさん。なんで私はこんなことしてるんだと思いますか」
「それは・・・・・・カップル限定スムージーを頼んだりとかってこと?」
花梨ちゃんはその質問にコクリと頷いた
「俺のことが好きとか?」
「はい、そうですよ。大正解です」
冗談で聞いたのに「はい」と答えられてどういう言葉を返せばいいのか分からない
もし花梨ちゃんが本気だった場合笑い飛ばすのは失礼だし、冗談だった場合は本気で捉えてしまうとめちゃくちゃ恥ずかしい
もうすぐ前世も含めて16歳になるが、40年間恋愛経験ゼロの俺には難しすぎる
「40年間恋愛経験ゼロの先輩には難しすぎる質問でしたか?」
!?
考えていたことを先に口に出されてとても驚いた
「というかなんで40年って——」
そこまで言ったところで体に違和感を感じた
視界がどんどん狭くなっていき、頭はぼーとしてきている
まるで死ぬ時のような感覚、でも今回は痛みがなく徐々に意識だけが無くなってきている
「君は、誰なんだ?」
「さぁ?誰なんでしょうね」
その言葉を最後に俺の意識は途絶えてしまった
前の話読んでくれてる人なら誕生日前日の時点で察してたよね・・・・・・




