48話 有名になった自覚
「おはよ」
「久しぶりだなマサト」
昨日は準備をしていたら夜遅くなってしまいあっという間に翌朝になった
「お前ら席に着けー、バスの座席表を発表するぞ」
先生の言葉に女子たちは祈るように手を合わせていた
「馬鹿らしいな」
そんなこと言ってやるなよ淳さん、女子たちも必死なんだからさ
「もちろんだか星名と水川は隣で一番後ろな」
その瞬間に女子生徒たちのぐずれ落ちる音が聞こえた
「質問あるやついるか?いないならもう行くが」
先生がそう言ったので俺は手を挙げた
「どうした、星名」
「俺はこのまま行って大丈夫ですか?」
自慢じゃないが俺も自分の影響力を理解している、俺がいることが分かると多くの人が押し寄せるだろう
「どういう・・・・・・あー、まぁどうにかなるだろ」
この教師自分に被害がないからって丸投げにしやがった
「もう質問はないな、なら行くぞ」
先生は着いて来るようにと言って教室から出た
「そういえば凛はどこになるんだ?」
「お兄ちゃんと淳さん以外は出席番号順だから真ん中らへんだよ」
「お前ら順番に乗っていけよー」
話していたらすぐにバスに着きみんながぞくぞくと乗り込んで行く
「俺らが一番後ろだけど、席は窓側と通路側どっちがいい?」
「それなら通路側にしてくれないか」
「俺はどっちでもいいから全然いいぞ」
そう言う淳に俺はありがとな、と言う
ちなみに窓側にしなかったのは、花梨ちゃんがバスに乗った時に窓側に座ったらしく、外の人に自分だとバレたことがあったらしいからだ
そうなると行き先がバレてしまう可能性がある
水族館にいる人に俺がいるのがバレるのは仕方ないけど、俺がいるのを知って水族館にたくさんの人が来るのはめんどくさいからな
・・・・・・でもこういうことを考えられるくらいには、自分が有名だという自覚がついてきたかな
「どうしたマサト、早く乗るぞ」
そんなことを考えているといつの間にかみんなバスに乗っていたらしい
「今乗るよ」
俺がそう言ってバスに乗ると運転手さんに話しかけられた
「君で乗るのは最後なの?」
「そうです、運転頑張ってくださいね」
「優しい男の子ね、ありが・・・・・・・・え゛!?」
どっから声出たの?声帯イカれてない?
「もしかして色音様ですか!?」
・・・・・・有名になった自覚、ついてなかったな
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