表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【連載開始3ヶ月でPV10万達成!&第三部開始!】病弱だった俺が謎の師匠に拾われたら、いつの間にか最強になっていたらしい(略称:病俺)  作者: 佐藤 峰樹 (さとう みねぎ)
第一部【王都クーデター編】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/207

第二十七話:決戦の朝、それぞれの戦場へ【前編】

 イザベルが姿を消した後、部屋にはアークライト家の三人と、重い沈黙だけが残された。

 夜明けが近い。窓の外の闇が、わずかに白み始めている。


 その沈黙を破ったのは、ギデオンだった。

 彼は、二人の娘の顔を順番に見つめた。その目には、父としての慈愛と、指揮官としての厳しさが同居していた。

「……我々も、行くぞ」


 彼は、壁に立てかけてあった自分の愛刀を手に取る。

「ルナ」

「はい、お父様」

「お前は、この王都で最も高く、最も全体を見渡せる場所を探せ。そこがお前の戦場だ。魔法と、その『小鳥』たちを使い、全ての情報を集め、我々に伝えろ。お前が、我々の目となり、耳となるのだ」

「……任せて」

 ルナは、いつもの悪戯っぽい笑みではなく、静かに、そして力強く頷いた。


 次に、ギデオンはセレスに向き直った。

「セレス。お前は、ワシと共に行く。御前試合の会場へ。……何が起きても、決してワシのそばを離れるな。そして、生きろ。生きて、勝つぞ」

「はい、父上!」

 セレスもまた、愛用の剣を手に、決意の表情で応えた。


 三人は、宿の裏口から、まだ眠り続ける王都の通りへと足を踏み出した。

 ルナは、姉と父に一度だけ振り返り、小さく手を振ると、路地の影へと溶けるように姿を消した。彼女は、これから始まる戦いの、盤上を見下ろす場所へと向かう。

 残されたギデオンとセレスは、夜明け前の冷たい空気の中、王城へと向かって、ただ静かに歩き始めた。光の当たる、最も危険な戦場へ。

お読みいただき、ありがとうございました。

「面白い」「続きが読みたい」と少しでも思っていただけましたら、ブックマークや、ページ下の【★★★★★】から評価をいただけますと、大変励みになります。


次回は本日の23時の更新を予定しております。またお会いできると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ