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【連載開始3ヶ月でPV10万達成!&第三部開始!】病弱だった俺が謎の師匠に拾われたら、いつの間にか最強になっていたらしい(略称:病俺)  作者: 佐藤 峰樹 (さとう みねぎ)
第一部【王都クーデター編】

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第二十三話:帳簿から浮かび上がった「御前試合」の文字【後編】

「どうします?」

 そう尋ねたセレスに、イザベルはすぐに答えずしばらく何事か考えた後、答えた。

「これ以上のことはギデオン殿を交えて考えたほうが良いでしょう」

 そう言うとルナを見る。

「ルナ殿、お父上に連絡を取ることはできますか?」


 ルナは眠そうな様子で答える。

「お父様にご連絡……。できます。だぁけど……」

 そこで口を閉じると、天井を見上げて独り言のように、

「また、怒られるなぁ……。まぁいいか」

 と呟いた。恐らく彼女なりに学校を抜け出していることを気にしているのだろう。


 イザベルは苦笑気味に、

「私の方からもギデオン殿にはルナ殿の今夜の活躍を説明します」

 と言う。その言葉にルナはイザベルに向かってニッコリ笑う。

「では、怒られる時は隊長様ご一緒ということで」

 そう言うと彼女は懐から、一枚の小さな鳥の羽根を取り出すと、そっと息を吹きかけた。すると羽が淡い光を放ち始める。ルナはその羽で宙に何事かを書きつけるとセレスに声を掛ける。

「お姉様、窓を開けてくださる?」

 セレスが窓を開けると、ルナは持っていた羽を開いた窓の向けて軽く放つ。すると羽は落ちることなくひらひらと生き物のように羽ばたき、窓から夜の闇へと飛び立っていった。

「これですぐにお父様に知らせが届くはずです」

 そう言うとルナはもう一度「ふわわわわぁ」と大きな欠伸をした。

「何と書いたのですか?」

 そう尋ねるイザベルに、ルナは笑ってセレスを見ると、


「『ライル様の子を妊娠ました』と」

 答えた。その返事に窓を閉めていたセレスが真っ青な顔になり、大きく口を開けたが声が出ない。

 イザベルはにこりともせず、同じ姿勢のままルナを見続ける。その顔を見て(しかたがない)という様子で、

「冗談です。『ダリウス商会の帳簿を入手。ベルンシュタイン家のゲルハルトにライル殿を御前試合に利用した大きな陰謀の計画あり。至急宿に来られたし。……可愛いルナより』と」


「上出来です」

 イザベルは表情一つ変えずに答えた。その後ろでセレスが荒い息をついていた。


(第二十三話 了)

お読みいただき、ありがとうございました。

「面白い」「続きが読みたい」と少しでも思っていただけましたら、ブックマークや、ページ下の【★★★★★】から評価をいただけますと、大変励みになります。


次回は明日の11時の更新を予定しております。またお会いできると嬉しいです。

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