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反映ーreflectionー  作者: たかさば


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126/135

平穏を望む

昔から、争いごとが嫌いだった。




平凡に、生きたいと思っていた。


穏やかに、生きたいと思っていた。




平和に毎日を送りたかった。


坦々と毎日を過ごしたかった。


無事に毎日を送りたかった。


静かに毎日を過ごしたかった。


のどかな毎日を送りたかった。


大人しく毎日を過ごしたかった。


落ち着く毎日を送りたかった。


安らかな毎日を過ごしたかった。




円い人間として、毎日を送りたかった。


温和な人間として、毎日を過ごしたかった。


物静かな人間として、毎日を過ごしたかった。


もの柔らかな人間として、毎日を送りたかった。




安全、安寧、安泰、安心…波風の立たない、穏やかな毎日を、心から求めていた。






騒がしい世間は、僕に平穏を与えてはくれなかった。






平穏を望む僕の元に、風が届く。


平穏を望む僕の元に、波が届く。


平穏を望む僕の元に、声が届く。


平穏を望む僕の元に、熱が届く。


平穏を望む僕の元に、手が届く。




平穏を望む僕の元に、災いが届く。


平穏を望む僕の元に、問題が届く。




平穏を望む僕の元に、平穏を遠ざける、何かが届く。




平穏を望んだ僕は、静かな場所を探し求めるようになった。


平穏を望んだ僕は、静かな場所を求めて、彷徨い始めた。


平穏を望んだ僕は、静かな場所に、ようやく、たどり着いた。






・・・ああ、この場所は、こんなにも、静かだ。




耳障りな音が、聞こえてこない。




気に入らない人物が、一人もいない。




巻き込まれざるを得ない流れが、ない。




心をざわつかせる出来事は、何もない。




見たくない場面は、どこにも広がっていない。




読まなければいけない空気など、存在していない。






・・・遠くで、誰かの声がする。




自分に向けられていない、不明瞭な、喧騒。


…ずいぶん心地いいものだ。




遠くで、何かの音がする。




自分に向けられていない、おぼろげな、狂騒。


…ずいぶん心地いいものだ。






僕の元に、僕の望まない何かが、何一つ届かない、この、場所。






平穏を望む、僕に、相応しい、場所。






僕が発見されたら、平穏では、すまないだろう。






平穏を望む僕ではあるが、死してなおの…平穏は望んでいない。






・・・慌てず、騒がず、穏やかに。






僕は都会の片隅で、静かに、目を、閉じた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 126/126 ・よく考えるとすごい、  抽象的なのに何やってるかわかるという [気になる点] 都会の片隅かぁ。 [一言] 中身と連動して文章までスカスカしている模様
2021/02/17 19:41 退会済み
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