アンテナ
砂嵐の向こう、ゴースト見え隠れ
いつものように、君は戦闘準備
構え、ひとふり、右斜め60度
君のアタックで、世界は元通り
でも本当はそんなことじゃないんだ
「アンテナなのに」喉まで来てるその言葉
14インチTVとじゃれついている君は
楽しそうだね、僕と話すときよりも
君のアンテナ、ノイズばかりで
いつもザラザラ、何が見えるの?
僕の気持ちは、君には届かない
もう少し角度を、直して欲しいな
深夜放送、マニアなチャンネル
見つけた君は、どこか嬉しそう
これからいいとこ、なのにまたまた
世界が乱れて、戦闘が始まる
でも本当はそんなことじゃないんだ
テレビの頭も、たんこぶだらけなのかな?
飽きもしないで、叩いて蹴って踏んづけて
そんな君を、頬杖突いて眺めてる
君のアンテナ、ゴーストばかりで
一杯いるけど、誰が好きなの?
僕の声は、君には聞こえない
少しボリューム、上げてみようか?
君のアンテナ、まだ混信中・・・
(-simplex.269g.net-、2005年3月31日公開)
これを発表したころは、まだアナログ放送でしたね。
あまり覚えていませんが、同時に地デジも始まっている頃でしょうか。
アナログテレビのことを書いていますね。
ゴースト(映像のブレ)など、もう見なくなってしまいましたが、代わりに天気が極端に悪いときにブロックノイズが発生することもあります。
私が子どもの頃だと、民放はもちろんこんな感じでしたが、UHFと呼ばれる地域限定の小さなテレビ局の映像など、常にノイズの嵐。
我が家にアナログながらもCATVが入り、全てが綺麗に映った時は感動しました。
今となっては懐かしい思い出です。




