No-Yes
そして、ボクらはまた歩き出した
旅の途中、ちょっとさっきまで、眠っていたけれど
夢を見ていた、お互いに、違った形の空の下
雲の形がどうだったって、そんなことから話し始めた
だけど、夢なんて、ボクらにはどうでも良かった
否定でも肯定でも、どっちでなくても
ただ二人、ちょっと一緒に時間を過ごすための
その切っ掛けが、きっと欲しかったんだ
奇跡捕まえた、そんな瞬間みたいにね
ボクとキミは、いつかどこかで出会ったんだ
今はすっかり、そのことも忘れかけているけれど
だけどこうして、旅を続けているから、
だから、ボクらはまた歌い出した
たまのお休み、ちょっと昨日まで、歩きすぎたからね
羽を伸ばして、丘の上、見晴らしのいい場所
これから向かう日が昇る方、そよ風連れて届くようにと
いつも、歌うとき、歌声は響きあわない
キミの歌とボクの歌、いつも違うから
本当は、綺麗なはずのメロディも台無しで
結局それは、笑って終わるんだ
魔法の言葉は、ときに二人を惑わせて
キミもボクも、誰が誰だかわからなくする
きっとそのとき、二人の心がつながったんだね
そんな幸せ、あるってこと知っている
ボクらの答えは、いつも「いいえ」と「はい」だけ
中途半端な誤魔化しや、後回しなんていらない
ボクらの疑問は、きっともっと増えてゆく
そのうちいつかわかるかも、ボクらが「ボクら」であること
軌跡を追いかけよう、夜空を駆けた流星の
キミとボクは、寝ぼけ眼にあくびを添えて
荷馬車を走らせ、幸運の女神、キミがそばにいる
どんなことより、奇跡な出来事だから
(-simplex.269g.net-、2010年2月20日公開)
若い男女の旅人のイメージです。
ともに故郷がなくなって、行く当てのない旅の途中で知り合った二人。
今はそんな旅の途中で、気ままに楽しんでいるところです。
いつか、二人の安住の地にたどり着けることを願って。




