雨宿り
急ぐことも無いから、少しだけ雨宿り
靴の紐をほどいて、足を投げ出したんだ
寝転がった樹の下、葉を叩く雨音さえ
子守唄のようだね、優しくて切なくて
思えばどれくらいの、人に出会い別れて
分かれ道を選んで、歩いて来たのだろう?
長い時から見れば、一瞬の出来事で
ボクの存在なんか、気にも留めてくれない
いつも天気は、晴ればかりじゃない
時には雨も、必要なんだよ
ひどい嵐も、たまにはあるけど
それはそれでも、楽しんでるから
晴れたらまた歩き出そう
終わりの無い旅路だけど
今夜も星が見たいから
やんでくれよと呟いて
ボクは歩き疲れて、眠ってしまったらしい
夕焼け空が遠く、今日の終わりを告げて
今夜はこの場所を、一夜の宿としよう
星が見えそうだから、それも悪くはないさ
風と雲の数だけ、星が流れた数だけ
生きてこられたことに、神様に感謝して
思い返せばボクは、ボクに意地悪してきた
ごめんねを言いながら、ボクは眠りにつくよ
いつも気持ちは、晴れていたいけど
良いことばかり、あるはずもないし
嫌なことでも、乗り越えなくちゃ
まだまだ旅は、続くのだから
星の光に目が覚めて
ボクは大地に飛び出した
天を仰げば星たちが
ボクの身体に飛び込むよ
夜が明けたら歩き出そう
高く高く陽が昇るよ
ボクの背中押してくれる
どこまでも行けるようにね
(-simplex.269g.net-、2005年8月4公開)




