Far away
風が優しく、ボクの頬を撫でていく
何がそんなに、キミを急がせているの?
錆び付いた、レールの枕木
踏みしめる、歴史の重み
黙ったままの、風の蒼さに
小石拾って、放り投げたんだ
風に吹かれて、ボクは歩き続けてる
ホントのボクが、待ちわびてるその場所へ
遙かに遠く、地図に無い世界の果て
このボクだけの、物語を作るため
海が優しく、ボクの身体を出迎えて
キミの中には、どんな世界があるんだろ?
潮の香り、帆に浴びた船
勇ましく、大地を離れる
力の限り、声を張り上げ
ボクの想いを、ぶつけてみたんだ
波に揺られて、ボクは海を渡ってく
高鳴る鼓動も、抑えること出来ないよ
遥かに遠く、誰も知らない新天地
この海越えて、ボクの命が燃える限り
風に吹かれて、ボクは旅を続けてく
誘いの声、止め処もなく聞こえてる
遥かに遠く、これから画く世界へ
時間を越えて、歴史の中に身をゆだね
(-simplex.269g.net-、2005年11月20公開)
こういうのを読み返すと、ここではないどこかへの憧れが強かったのでしょうね。
今ですと「異世界転生」とかですけれど、この2005年頃はまだそんなことは話題にもなっていませんでした。
けれど、ここではないどこかへの憧れは、今も昔も変わらないと思います。
違う自分になるためには、やっぱり、違う世界に行くということ。
一種の逃避行でもあるのですけれど、人間って、どこか心に弱いところがありますから、そうしたものを形になんじゃないかなって思います。




