あの頃
何も出来なくて
悔しくて、泣いていたボク
弱虫過ぎて
キミに顔を見せたくないから
夢の一つもなくて
寂しくて、うつむていたボク
意気地が無くて
誰の顔も見たくなかった
あの頃、ボクはボクだったけれど
今のボクと、違うボクだったね
思い出にはならない、ただの記憶の真実
だけど決して、失くしてはいけないんだよ
何もわからずに
毎日に、迷っていたボク
行き止まりから
戻ることすら出来なかった
未来も見えなくて
現実に、怯えていたボク
心を閉ざして
誰の声も聞きたくなかった
あの頃の、ボクはボクだったけれど
今のボクと、違うボクだったね
忘れてしまいたい、ただの記憶のかたまり
だけど決して、忘れてはならないんだよ
ここにいる、ボクはボクだけれど
あの頃と、違うボクなんだよ
もう大丈夫だよって、胸を張って言いたい
もうボクは、逃げ出したりはしないよ
(-simplex.269g.net-、2005年12月15公開)
多分これは最初の会社で働いていた数年間のことを振り返り、書いたのだろうと思います。
大卒で社会に出たものの、馴染めませんでした。
例えるならば、もともと異世界で暮らしていた者が、現実世界に逆転移させられて、それを受け入れられずに苦悩するようなもの。
この数年間、今に思えば精神的にどんどん不安定になって、恐らくうつ病だったのだろうと。
当時はまだ社会的にも、仕事によるうつ病の認識が薄く、会社でもただのダメ社員という見方しかされていませんでした。
辞める際に部署のNo.2(部長クラスよりもさらに上)から散々怒鳴られて、「この会社よりもいい会社に行けるはずがない」と言われたことを覚えています。
同じ業界にいますが、少なくとも前の会社など眼中にない会社で働いていることだけは事実です。
それだけは見返してやったと思っています。




