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289話

ようやく終わりが近づいて来たかも。

まぁ、その前にひと騒動あるようですが‥‥‥

 スアーンも帰還し、留年の危機は去った。


 これで最初からいた人たちは皆集まったことになり、全員の卒業は確定である。




…‥‥そして時間は流れて行き、冬が過ぎ去り春の風が吹き始める。


 もう間もなく卒業の時期が近づき、ルースにとってはエルゼ達との婚姻の時も迫り、卒業式や結婚式の準備にあわただしく追われ始める。


 計画通りに準備をしているとはいえ、何があるのかわからない。


 というか、普段のルースの周囲で起きる騒動などを考えると、むしろ過剰に予想してやったほうが安心であろう。

 

 その念入りな準備の理由には、皆納得して頷くのであった。


 まぁ、その騒動とやらはそうそう防衛できるものでもなかったが。








「‥‥‥え?」


 それはある日、卒業式へ向けての予行練習などを行っている時であった。

 

 昼休みとして学園の食堂に皆が集まり、楽しく談笑している中、レリアの元に手紙が届けられ、その中身を読んで彼女はそう発した。


「どうしたんだレリア?」

「‥‥‥お母様が重傷を負ったって」

「「「「!?」」」」


 その言葉に、ルースたちは眼を見開き、驚愕した。


 レリアの母は、モーガス帝国の皇妃ルーレア。


 赤銅絶対防壁だとか赤い悪魔だとか兵士無双苛烈女などなど言われるような人物でもあり、四六時中真紅の全身甲冑を着こなし、その実力はものすごく高い。


 あっちから仕掛けれられてルースも戦闘したことがあるが、恐ろしく強い相手でもあり、最近ではようやく引き分けに何とかなるかならないかぐらいであったのだが…‥‥その最強皇妃が、重傷を負った?


「ガセとか虚偽の情報とか、そういう類は?」

「それはないわ。この手紙の刻印はきちんと家のものだし、帝国から大急ぎで届けられたものよ」


 つまり、この話は真実であるという事か。


「バト、ルーレア皇妃に関しての情報は?」

―――――ムリ。アノ人、隠レテイル妖精モ見ツケ、情報取集不可能ナノ。


 情報戦で言えばバトの配下の妖精部隊だが、あの皇妃の元へは流石に無理があったそうだ。


 ゆえに今回の情報は、帝国からの手紙でようやく知ったことになる。


「とりあえず、急いで帰国するわ。そう簡単に重傷を負うとは信じられないし‥‥‥」

「一応、俺もついて行こうか?いやまぁ、万が一にでもその重傷を負わせた相手が出てきたら、ちょっと怪しいが‥‥‥」


 あの皇妃にそもそも重傷を負わせられる相手がいるのかが疑問なのだが、起きたのであればいるのかもしれない。


‥‥‥もう間もなく卒業間近だというのに、起きた重大事件。


 いやな予感は前にもあったが、この方向は流石に予想外であった。




急きょ入った、皇妃の重傷。

あの化け物じみた怪物凶悪最強生物ともいえるような人に、何があったのか。

気になりながらも、帝国へ急ぐ。

次回に続く!!


‥‥‥というか、現時点でまだ引き分けに何とかなる程度という時点で、皇妃がいかにやばいのかわかる。

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